ハイダラーバードで味わう朝食の新潮流: アーンドラ料理とカレーリーフアイスも
Posted on 17 Jun 2026 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh
隣の州なのに食文化がまったく違うんだな。
ハイダラーバードで朝食が楽しめるレストランを、「The Hindu」ウェブ版が紹介していた。
In Hyderabad: new breakfast place, an Andhra food fest and a curry leaf ice cream
スローフードの理念を掲げ、職人がパンやペストリーを少量ずつ手作りしているビストロ兼カフェ「Qaffeine Bistro」では、「Signature Croissant Experience」と名付けたメニューで、トリュフバター、ペストバター、森のハチミツ、自家製ジャムなどを添えたクロワッサン、ジャガリー(糖蜜)を使ったシナモンロール、バター・チキンを包んだフイエット(feuillette、パイ菓子)などを提供している。
朝食に欠かせない卵料理として、トリュフ入りスクランブルエッグ、3種のチーズオムレツ、スフレオムレツのほか、パールシー料理であるエッグ・アクーリ(akuri)やパニール・アクーリ、アンダー・ゴーターラ(anda ghotala、スパイスで炒めた崩し卵料理)*、パールシー風キーマ・パル・エドゥ(keema par edu、スパイス入り挽き肉の上に卵を載せて焼いた料理)*などが選べる。
また、伝統料理を現代風にアレンジしたメニューとして、パルメザンチーズやピスタチオを使ったポディ・イドゥリ(podi Idli)も提供される。
一方、「Marriott Executive Apartments」内レストラン「Mazzo」で開催されるフードフェスティバル「Soul of Andhra Cuisine」では、シェフのミーラ・ギリジャ・タディメティ(Meera Girija Tadimeti)氏が家庭的なアーンドラ料理を披露する。
ミーラ氏の料理は、「アーンドラ料理=激辛」という一般的なイメージとは一線を画す、文化や記憶、そして伝統的なテルグ料理を特徴づける六つの味の調和を意味する「Shadruchulu」の哲学を映し出すものである。
この哲学を体現する同フェスティバルでは、代々受け継がれてきたレシピを通じて、アーンドラ地方の豊かな食文化の多様性を紹介している。
食事の始まりには、ペサラ・プヌグル(pesara punugulu、緑豆の揚げ団子)、キャベツ・ワダ、チキン・チーキル(chicken cheekulu、鶏肉をスパイスで味付けして乾燥させたスナック; ジャーキーに近い)*、コッバリ・ムッティル(kobbari muttilu、ココナツを使ったひと口サイズの揚げ菓子)*などの人気前菜を楽しめる。
続いて、アーンドラ風野菜プラオ、アーンドラ風チキンプラオ、ラギ・サンガティ(ragi sangati、ラギ粉を練って作る団子状の主食)、マミディカヤ・パップ(mamidikaya pappu、青マンゴーを使った豆煮込み)*とライス、ギー、好みの付け合わせを組み合わせた家庭料理が提供される。
さらに、ドーサカヤ・マトン(dosakaya mutton、黄色い丸型キュウリを使ったマトン煮込み)*、ビーラカヤ・ロイヤル(beerakaya royyalu、ヘチマとエビの炒め煮)*、ヴァンカヤ・コティメーラ・カラム(vankaya kothimeera karam、ナスのコリアンダースパイス和え)*といった看板料理も味わえる。
料理には、アーンドラの家庭料理らしい素朴な魅力が表現されており、アヴァカヤ(avakaya、マンゴーのピクルス)*、パチ・プルス(pachi pulusu、タマリンドを使った冷製スープ)*、コッバリ・カラム(kobbari karam、ココナツを使ったスパイスふりかけ)*、カンディ・ポディ(kandi podi、炒った豆のふりかけ)*などの伝統的な付け合わせも添えられる。
締めくくりには、コヴァ・ボッバトゥル(kova bobbatlu、濃縮乳入りの甘い薄焼きパン)*やパカム・ガレル(pakam garelu、シロップを絡めたレンズ豆ドーナツ)*といった伝統菓子に加え、フローズン・ローズミルクが提供される。
「デザートは必ずしも季節限定である必要はない」と考えるのは、シェフのスレーシュ(Suresh DC)氏。
自身のレストランでは、海外の厨房で働いていた頃、人種差別的なあだ名として使われていた食材を用いたデザートを考案した。
同僚たちからは「カレーリーフ」や「カリーパッタ」と呼ばれていた同氏は、それを気に病むことなく、むしろ同店の看板メニューとして昇華させた。
それが「カレーリーフ・アイスクリーム(curry leaf ice cream)」である。
同氏は、このアイスクリームの完成までに長い年月を費やした。
草のような青臭さや葉のざらつきは排除しつつ、タルカ(テンパリング)を連想させる風味にもしたくなかったという。
ひと口食べれば、その努力が伝わってくる。
アイスクリームはなめらかで濃厚ながら、実際にカレーリーフが使われており、その風味もしっかりと感じられる。
それでいて、葉の繊維や沈殿物が舌に残ることはない。
さらに興味深いことに、このアイスクリームは砕いた揚げニンニクの上に盛り付けられて提供される。
ぜひ試してみたい一品である。

ASKSiddhiは、Noteでも記事をアップしています。
今後メンバーシップを利用した企画なども考えていますので、
よろしければフォローしてみてください。
|
About the author
|
|
|
Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。\r\n\r\nASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
|
User Comments