禁止令下の闘鶏文化 アーンドラ・プラデーシュ州の現実
Posted on 13 Jan 2026 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh
あのサンクランティに、こんな「伝統」があったなんて。
アーンドラ・プラデーシュ州アナカパリ(Anakapalli)県では14日、ボーギ(Bhogi)*祭を皮切りに、3日間にわたるサンクランティ(Sankranti)*祭が幕を開けるが、司法による禁止令と厳しい禁止措置にもかかわらず、闘鶏に向けた準備が進められている。
Despite ban, high-stake rooster fights thrive during Sankranti in Anakapalli
同地域全体で、根深い伝統と法の支配との間の緊張が頂点に達している。
法執行機関の目を逃れるため、闘鶏の主催者は戦略的な転換を図り、会場を従来の村の広場から移動させた。
関係者によると、幹線道路から遠く離れた農場や、マンゴーやカシューナッツの果樹園近くに会場が準備されているという。
例年とは異なり、今年の闘鶏客は1試合あたり50万ルピーから150万ルピーの賭け金に備えようとしている。
闘鶏用の雄鶏は、ネマリ(Nemali)、デガ(Dega)、カアキ(Kaaki)、ラサンギ(Rasangi)、ペルー(Peruvian)などの種で、1羽あたり1万ルピーから2.5万ルピーの値が付くこともある。
「ジャンプ力が高く、在来種よりもはるかに攻撃的だ」と、地元の男性は話す。
雄鶏にはスタミナ強化のため、アーモンド、カシューナッツ、肉などの特別な餌が与えられる。
闘鶏に出される雄鶏たちには非常に鋭い刃が取り付けられ、負けた雄鶏は数分以内に死んでしまう。
闘鶏は、「動物虐待防止法(Prevention of Cruelty to Animals Act, 1960)」および「アーンドラ・プラデーシュ州賭博法(Andhra Pradesh Gaming Act, 1974)」に基づき罰せられる犯罪行為である。
アーンドラ・プラデーシュ州高等裁判所は最近、州政府に対し、これらの法律を厳格に施行するよう改めて指示している。
闘鶏場として知られている場所の近くでは第144条の適用も示唆し、ドローンやAI監視などの技術を活用し、遠隔地を含む県全体で常に警戒を続けていると、同県警察署副署長は述べている。
同署の記録によると、今月アナカパリだけで闘鶏関連の事件が約50件発生し、120羽以上の雄鶏が押収されている。
一方、地元住民にとって、この「血なまぐさいスポーツ」は、根強い文化、伝統、そして有力者の支援によって存続している。
さらに、多額の現金を持ち歩く際に当局に追跡されるリスクを軽減するため、主催者や参加者は「デジタルウォレット」の利用へと移行している。
これにより、取引が暗号化されたアプリやピアツーピア送金によって隠蔽され、公安側の業務を複雑化させている。
用語解説(*)
*ボーギ(Bhogi): 南インドでサンクランティ祭の前日に行われる行事。古い物や不要品を焚き上げ、過去を清め、新しい季節を迎える意味を持つ。
*サンクランティ(Sankranti): 太陽の運行(黄道上の移動)を祝うヒンドゥー教由来の収穫祭。南インドでは3日間前後にわたり、農耕文化と深く結び付いた重要な祝祭とされる。
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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