コーチで次世代の路面電車「ライト・トラム」導入か

 

Posted on 27 May 2025 21:00 in インドビジネス by Yoko Deshmukh

画像はWikipediaの「Brisbane Metro」ページより。



ケーララ州コーチ(Kochi)で、国内初のライト・トラム(light tram、従来の路面電車より多くの人を少ない動力で輸送できる交通機関)を導入する計画が進んでいる。
コーチ・メトロ鉄道公社(Kochi Metro Rail Limited、KMRL)が発表した。

Kochi to become first Indian city with light tram transport system

既存のメトロ網を補完することで、接続性の向上と交通渋滞の緩和を目指す。

KMRLによると、提案中のライト・トラムは、現在コーチ・メトロがカバーしていない地域で運用し、市街地の接続性ギャップを埋める。
過密なバスや渋滞を深刻化させている自家用車に代わる代替手段として期待される。

KMRLは、技術要件、予測される乗客需要、インフラのニーズ、そして財政的実現可能性を評価するための準備を進めている。

当初の計画では、「商業上の重要性と通勤者密度の高さで知られる交通量の多い区間」として、MG RoadとThevaraを結ぶ6.2キロメートルの試験路線が提案されている。

ライト・トラム提案の最大の推進力は、従来のメトロ機構に比べてコストが低いことである。
インドのメトロ建設コストは平均で1キロメートルあたり約30億ルピーであるのに対し、ライト・トラムのインフラコストはその4分の1未満にあたる、1キロメートルあたりわずか7.5億ルピーと推定されている。

そこでKMRLは、オーストラリアのブリスベンをはじめ世界各地で路面電車機構の運営実績を持つ、スイスのHESS Green Mobilityの専門知識を活用する。

ライト・トラムは、全長25メートルの車両3両編成となり、一度に最大240人の乗客を運ぶ予定。
車両は電気ハイブリッド技術を採用し、6分間の充電で最大45キロメートルの走行距離を想定する。
また、低床設計により、移動に困難を抱える乗客をはじめとするすべての乗客が容易に乗降できるようにする。

車両は、既存の道路、高架構造物、さらには地下でも走行できるように設計されており、都市計画に基づいた柔軟な運用が可能となる。
成功すれば、コーチのライト・トラム構想は、インドの他の都市にとってのモデルとなる可能性がある。

ライト・トラムは、従来の路面電車に比べて、より少ないエネルギーで多くの乗客を輸送できる新しい都市型交通システムである。
一般的に電気またはハイブリッド技術を用いた環境にやさしい乗り物で、道路・高架・地下のいずれでも走行可能な柔軟性を持つ。






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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