ドイツ、ビザ発給拒否への非公式異議申し立てを廃止
Posted on 22 May 2025 21:00 in トラベル・インド by Yoko Deshmukh
これまで再申請への門戸が比較的オープンだったことも初めて知りました。それはチェックが大変だっただろうな。
ドイツはことし7月1日より、査証(ビザ)発給拒否に対する非公式な異議申し立て手続きを正式に廃止する。
No more easy appeals: Germany tightens visa rules applicants, here’s how it will affect Indian nationals
ドイツ外務省が発表した。
これまでビザ申請者(特に学生、熟練労働者、観光客の滞在資格)が発給却下とされた場合でも、追加書類や説明を提出することで、法的手続きを経ることなく異議申し立てを行うことができた。
これにより、各国のドイツ大使館または領事館が、そうした異議申し立てを内部で審査し、再検討していた。
しかし7月以降、発給却下とされた申請者には、新たな申請を提出するか、ドイツの裁判所(具体的にはベルリン行政裁判所 [Administrative Court in Berlin])に正式な法的異議申し立てを行うかの2つの選択肢しか残されない。
特に後者は費用が高額で、ドイツ人弁護士による代理が必要であり、判決が出るまで最大2年かかる場合がある。
この変更は、2023年6月に開始された試験段階に続くもので、複数のドイツ公館が異議申し立て手続きの受け付けを一時停止し、その影響を検証していた。
ドイツ外務省によると、異議申し立て手続きの廃止により、査証担当者は時間とリソースを新規査証(ドイツビザおよびシェンゲンビザ)申請の処理効率向上に振り向けることができるようになった。
特に教育および雇用分野におけるビザ申請者の最大送出国の1つとされるインド人申請者にとって、申請が却下された際に、誤りを修正したり、問題点を明確にしたりするための無料かつ比較的迅速な手段を失うことを意味するため、影響は大きい。
初回申請で正しく提出しなければ、以前は異議申し立てによって修正できたような些細な書類の不備や記入漏れでさえ却下につながる可能性があるため、ドイツ政府は申請手続きを簡素化するための領事サービスポータルを立ち上げた。
学生ビザ、熟練労働者ビザ、家族帯同ビザ、および実習ビザの申請者は、このデジタルプラットフォームを利用できる。
ドイツのビザ政策の抜本的な見直しは、領事業務の効率化を目指すと同時に、申請者のハードルも引き上げている。
専門家は、ビザ却下の事態を回避するために、最初の申請を完璧に行うことを勧める。
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
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