インド、再エネ発電で世界トップ3入り — クリーン電力の転換点
Posted on 10 Apr 2025 21:00 in インドビジネス by Yoko Deshmukh
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グローバルなエネルギー系シンクタンクであるEmberが8日に発表した最新版の報告書「世界電力レビュー(Global Electricity Review)」によると、インドは2024年に風力および太陽光発電による発電でドイツを抜き、世界第3位の発電量に達した。
India overtakes Germany to become third-largest producer of wind and solar power: Report
同報告書によれば昨年の世界の低炭素電力源(再エネおよび原子力)の割合は40.9%に達し、1940年代以来初めて40%を超えた。
この成長は主に太陽光発電の急速な拡大によるもので、過去3年間で発電量が倍増し、2024年には世界の電力の6.9%を占めた。
一方のインドでは、昨年のクリーンエネルギー源による発電量は全体の22%を占めた。
うち水力発電が8%となり最大で、風力と太陽光発電は合わせて10%を占めた。
世界的に、再エネはクリーン電力の成長を牽引しており、2024年には2022年に記録された前回の記録から49%増、過去最高となる858テラワット時(TWh)の成長となった。
インドでは、2024年には太陽光発電が国内の電力ミックスの7%を占め、発電量は2021年以降倍増、24ギガワット(GW)の太陽光発電容量を追加している。
これは2023年の2倍以上となり、中国と米国に次ぐ世界第3位の太陽光発電市場となった。
国連気候変動枠組条約(UNFCCC)のサイモン・スティール事務局長(Simon Stiell)は以前、インドを「太陽光超大国」と呼び、世界的なクリーンエネルギーブームを全面的に受け入れることで、インドの経済発展がさらに加速するだろうと述べていた。
インドは2022年に同条約に提出する、自国が決定する貢献(NDC)の一環として、2030年までに設備電力容量の50%を非化石燃料で賄うことを約束している。
2021年には、政府は2030年までに非化石燃料発電容量を500GWにするという目標も発表した。
一方、2月に発表されたEmberの報告書では、クリーンエネルギーへの投資が年間少なくとも20%増加しない限り、インドはこの500GWの目標を達成できないと警告していた。
インドが2030年までに非化石燃料による500GWの発電容量目標を達成するためには、年間約680億ドルの投資が必要とされているが、2024年の投資額は約130億ドルにとどまり、大幅な投資増加が求められている。
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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