インドで「マッシュルームコーヒー」の新たな潮流
Posted on 03 Apr 2025 21:00 in インドビジネス by Yoko Deshmukh
タンポポコーヒーなんかは聞いたことあったけど、これはなんだかヤバそうで断然興味があります。
「マッシュルームコーヒー(mushroom coffee)」なるものが存在することを初めて知った。
Bengaluru-based coffee brand creates new infusion tech to make mushroom coffee
ここ数年、マッシュルームコーヒーは健康志向の高まりに伴い人気が急上昇している。
通常、インド市場で手に入るマッシュルームコーヒーは粉末エキスやインスタントブレンドが大半だが、バンガロールを拠点とするコーヒーブランド「Maverick and Farmer」が、全く新しい手法でコーヒーを提供している。
「Maverick and Farmer」が提供するマッシュルームコーヒーは、コーヒー豆を丸ごと使用し、ヤマブシタケ(lion’s mane)のエキスを配合したものである。
このコーヒーは、バンガロールに拠点を置き、キノコエキス、栽培キット、乾燥キノコを販売する企業Nuvedoとのコラボレーションにより開発された。
コーヒー豆は焙煎段階でキノコのエキスをブレンドするという特許申請中の技術を使用している。
マッシュルームコーヒーはもともと、第二次世界大戦中のコーヒー豆不足を補うための代替品として発明された。
この時代、ナッツのような風味を持つキノコが代用品として利用されていた。
近年では、健康効果に注目が集まり、再び脚光を浴びている。
使用されるキノコの種類として、ヤマブシタケ(lion’s mane)、レイシ(Reishi)、チャーガ(Chaga、カバノアナタケ)、トウチュウカソウ(Cordyceps)などがある。
酸味とカフェイン含有量が低く、通常のコーヒーと比べて覚醒作用が長時間持続する。
「Maverick and Farmer」は、コーヒー好きも満足させるために独自の工夫を凝らしていると述べている。
たとえば、スペシャルティ・アラビカの焙煎プロセス中に、研究を重ねた時間と温度でキノコのエキスを豆に加える技術を開発、両方の特性が損なわれないよう、多くのテストを行い、研究開発には1年を要したとされている。
「Maverick and Farmer」で使用されるキノコのエキスは、Nuvedoによって提供されるヤマブシタケのエキスで、甘く深いうま味を持つ点を特徴とする。
また、Nuvedoはインドで唯一、超音波振動を使用して溶液中の化合物を抽出する高度な技術を持つ企業である。
この革新的な取り組みが、インドのコーヒー市場にどのような影響を与えるのかが気になるところである。
日本におけるマッシュルームコーヒーの具体的なブランド情報は見つからないものの、アダプトラテがヤマブシタケ入りのコーヒーを販売している(出典)。
また、日本におけるマッシュルームコーヒー市場は2023年に1億5,200万米ドルの収益を上げ、2030年までに2億2,430万米ドルに達すると予測されている(出典)。
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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