インド英語の不思議: 「イブ・ティージング」に対義語はあるのか
Posted on 18 Apr 2026 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh
地味に好きなコーナー「Know your English」より、なんと2000年のアーカイブです。
2000年5月2日付の「The Hindu」紙に掲載されたS. Upendran氏による読者参加型コラム「Know your English」が、ウェブ版でフィーチャーされていたので、抄訳したい。
Know your English - 17th April 2026
読者の質問: 「イブ・ティージング(eve teasing)※」の対義語は何ですか?
昨今、新聞では「イブ・ティージング」に関する記事をほぼ毎日のように目にします。
この悪質な行為を根絶しようと努めるタミル・ナードゥ州政府は、「いわゆるイブ・ティーザー(イブ・ティージング犯)」に対する取り締まりを始めました。
さて、なぜ「いわゆるイブ・ティーザー」とカッコ書きされるのでしょうか。
それは、たいていの英語辞書には「eve teasing」という言葉が載っていないからです。
つまり英語のネイティブスピーカーは、この言葉を使わないのです。
もしかしたら「イブ・ティージング」は、「prepone(予定を早める; 予定を遅らせるという意味のpostponeの対義語としての造語)」のように、我々インド人が作った造語なのかもしれません。
英語への我々の貢献と言えるでしょう!
さて、ご質問に戻りますが、どのネイティブ英語にも存在しない「イブ・ティージング」には対義語がありません。
もしかしたら、我々インド人が考え出すことができるかもしれませんね。
イブは最初の女性、アダムは最初の男性なので、「イブ・ティージング」の対義語は「アダム・ティージング」であるべきだと私は主張します。
他に意見のある方はいらっしゃいますか?
(中略)
読者の質問: 「to rain cats and dogs(犬猫みたいな土砂降り)※」という慣用句の意味と由来は何ですか?
この慣用句の由来にはいくつかの説があります。
北欧神話では、猫には魔法の力が与えられ、天候を操る力があるとされていました。
一方、犬は嵐を呼ぶとされていました。
別の説としては、昔のヨーロッパでは道路の排水口が未発達で、大雨が降ると排水溝が詰まり、溢れ出していました。
野良犬や野良猫がそうした排水溝に落ちて溺死することもしばしばありました。
雨が止んだ後、人々が通りに出て、排水溝に動物の死骸が浮かんでいるのを見て、「まるで猫や犬が空から降ってきたよう(な激しい雨)」だった、と言ったのが由来という説もあります。
(後略)
※ASKSiddhi注: 趣味でヒンディー語およびウルドゥー語のYouTube動画をよく観ているが、「मूसलाधार बारिश होना」や「मूसलाधार बारिश」という表現が、しばしば自動翻訳の英語字幕で「to rain cats and dogs」と表示されている。
※イブ・ティージング(eve teasing): 主にインド英語で使われる語で、公共の場における女性への性的嫌がらせ(からかい、つきまとい、言葉による嫌がらせなど)を指す。標準的な英語では一般的ではなく、「sexual harassment」などの表現が用いられる。

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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。\r\n\r\nASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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