西ガーツ山脈のニルギリ生物圏保護区(Nilgiri Biosphere Reserve、NBR)内にあるサイレントバレー国立公園(Silent Valley National Park)で、研究チームが新種のミミズ(moniligastrid earthworm)を発見した、という話題を、「The Hindu」に見つけた。
Two new earthworm species discovered in Silent Valley
西ガーツ山脈固有のMoniligaster属と、Moniligastridae科のDrawida属という別々の属に分類される2種のミミズは、それぞれMoniligaster girishiとDrawida reynoldsiと命名され、この発見は学術誌「Zootaxa」*に掲載された。
新種は、コジコデ(Kozhikode)*にあるインド動物学調査局(Zoological Survey of India)の西ガーツ地域センター(Western Ghats Regional Centre)の科学者で、インドにおけるスズメバチの分類研究で知られるP. Girish Kumar氏と、北米のミミズ研究で知られるカナダの研究者John Warren Reynolds氏にちなんで命名された。
うちM. girishiの標本はチェンボッティ(Chembotti)近郊の熱帯湿潤常緑樹林から、D. reynoldsiの標本はシスパラ(Sispara)とアンギンダ(Anginda)の間の山地草原から採取された。
この2種が新たに同定されたことで、インドのミミズ類動物相では現在95種が確認されたことになる。
その大部分はここ数十年の間に西ガーツ山脈で発見されており、これで西ガーツ山脈で確認されたミミズ類の種数は70種(ドロウィダ属54種、モニリガスター属16種)となった。
特にケーララ州はミミズ類の種が豊富で、ドロウィダ属30種、モニリガスター属13種が確認されている。
中でもニルギリ丘陵には、特にドラウィダ属をはじめとするミミズ類の多様性が高く、タミル・ナードゥ州全体で記録されている37種のうち約43%(16種)が生息していることが明らかになっている。
サイレントバレー国立公園はニルギリ丘陵の西側に位置しており、この地域から新たに2種のミミズが発見されたことは「生物地理学的に重要」とされている。
研究チームのメンバーであり、コッタヤム(Kottayam)のマハートマー・ガーンディー大学(Mahatma Gandhi University)環境研究・持続可能開発先端センター(Advanced Centre of Environmental Studies and Sustainable Development)所属の研究者であるプラサント・ナラヤナン(S. Prasanth Narayanan)氏は、「サイレントバレーにおけるミミズの種の豊富さを解明するための包括的な研究はまだ行われていない。まだ発見されていない種も相当数存在する可能性がある。ミミズ由来の酵素やタンパク質を用いた対症療法薬の開発が進められている国もあり、可能性を感じている」と説明する。
*Zootaxa:
ニュージーランドのMagnolia Pressが発行する国際的な査読付き学術誌で、動物分類学や新種記載の研究を掲載する専門ジャーナル。
*Kozhikode:
インド南部ケーララ州北部にある都市で、旧称カリカット(Calicut)。アラビア海に面する歴史的な港町として知られる。

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