日本文学の普遍性を描く――作家・八木沢里志氏に聞く: The Hindu
Posted on 16 Jan 2026 21:00 in エンターテインメント by Yoko Deshmukh
チェンナイにいらっしゃるのかな。
ちよだ文学賞受賞作『森崎書店の日々』(2023年)と『続・森崎書店の日々』(2024年)で知られるベストセラー作家で、エリック・オザワ(Eric Ozawa)訳による最新作『Days at the Torunka Café(純喫茶トルンカ)』(Manila Press)が話題となっている八木沢里志氏。
森崎書店の日々 - Wikipedia
1月17日と18日にチェンナイで開催されるブックフェア「The Hindu Lit for Life」に先立ち、英字紙「The Hindu」に同氏へのインタビュー記事が掲載されていた。
その内容を大まかに抄訳したい。
The Hindu Lit for Life 2026 | In conversation with author Satoshi Yagisawa
自身が経験してきた心の痛みが、時代を超えた人々の言動によって鮮やかに描かれ、「時代や状況がどんなに変わっても、人間の感情の本質、つまり人々が抱える悩みや痛みは変わらないということに気づかせてくれた」と、日本の近代文学への愛情から生まれた『森崎書店』シリーズについて語る八木沢氏。こうした経験を通じて、「小説を書く際には、特定の文化や時代を超えた普遍的な人間の感情を描きたい」という強い思いを抱くようになったという。
インタビューワーが、「拒絶、悲しみ、愛、セクシュアリティ、自己コントロールといった重いテーマ」を、「読みやすさを損なうことなく、軽やかに巧みに描いている」と感想を述べると、八木沢氏は「執筆において最も気を配っているのは、読者が心地よく物語を読み進めながらも、一瞬立ち止まったときに、深い共鳴や問いが心に残るような作品を創ることだ」と応じた。
全作品の翻訳を手がけたエリック・オザワ氏とのパートナーシップについては、「翻訳に関して、一切指示やリクエストをしていない」としつつ、作品が英語圏で大きな反響を得ていることについて、「とても尊敬しており、素晴らしいパートナーに恵まれたことに心から感謝している」と語った。
「近年、日本の小説が人気を集めているが、読者が日本文学の豊かさを存分に味わうためには何をすべきか」という質問に対しては、「社会は、放っておくと『すべきこと』『読むべきこと』を押し付けてくる。だからこそ、読者には自分のアンテナを信じる力を養ってほしい。世間の声に流されず、自分の心が動かされるかどうか、自分の人生が豊かになるかどうかで、手に取る本を決めてほしい」と述べている。
|
About the author
|
|
|
Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
|
User Comments