チェンナイで自費出版作品フェア
Posted on 18 Sep 2025 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh
さすが、あの「タラ・ブックス(Tara Books)」のあるタミル・ナードゥ州だよね。
ナンダナム(Nandanam)のYMCA敷地内でチェンナイ・ブックフェア(Chennai Book Fair)が開催中で、毎日数千人が訪れており、ことしは従来の出版社による発行書籍はもちろん、ジャンルや年齢を問わず読者にリーチできる場となっている。
Chennai gallery Kannadi Cupboard hosts a book fair for self-published work
一方、タンバラム(Tambaram)のギャラリースペースでは、自費出版作品を扱うイベントが開催された。
カンナディ・カップボード(Kannadi Cupboard)は、自費出版作品を扱う初のブックフェア「Padithavudan Kizhithuvidavum」を主催。
主宰するのは兄弟のPrasanna Venkatesh氏とKeerthana Alageshan氏で、
「アーティストや自費出版会社がすべてを手がける従来のブックフェアとは正反対の方向に進む」と語る。
イベントでは書籍だけでなく、小規模かつ非伝統的な出版社による写真集、同人誌(Zine=個人や小規模グループが自費制作する小冊子)、コミック、アーティストブックなどクリエイター作品を展示する15のブースが出店。
Braft Publications(チェンナイ)、Rainy Day Studio(チェンナイ)、Editions Jojo(ムンバイー)、Luru magazine(バンガロール)、Untitled Kitchen(バンガロール)などが出展し、Sriram Rajkumar、Malvika M、Aparna Sibiも参加する。
「伝統的なブックフェアでブースを借りるのは、小規模な自費出版会社やアーティストにとって容易ではない」とPrasanna氏。
「そこで、このイベントではシンプルに自分の作品を展示し、人々に買ってもらえる場を作った。重要なのは作品だ」。
価格設定もクリエイターと購入者の双方にメリットがあるよう工夫されている。
「例えば、自己表現をし、作品を人々に届け、会話のきっかけを作るジンは200ルピーから600ルピーで、作る人も買う人も負担が少ない価格」と説明する。
展示される作品の形式も、従来の出版社が期待するような明確な構造に必ずしも従う必要はないという。
「自己表現のためにたくさん文章を書いたものもあれば、きちんとしたストーリーラインのあるもの、写真だけのものもある」。
フェアでは、床に敷かれたsandhaiマット(※南インドの市場〈sandhai=バザール〉で使われる敷物) の上に本が並べられ、来場者は座ったり、本を手に取ったり、作り手と話したりできる。
同氏はこのイベントを年に一度は開催する意向だ。
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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