デヘラードゥーン（Dehradun）に拠点を置くインド野生生物研究所（Wildlife Institute of India、WII）は、インド北東部に生息するヤブガエルの新種13種を記録したと発表した。

13 new amphibians recorded from northeast

これらの新種は、国際誌「Vertebrate Zoology」の最新号に掲載された研究論文で説明されている。研究の著者は、WIIのビトゥパン・ボルア（Bitupan Boruah）とアビジット・ダース（Abhijit Das）、そしてドイツとイギリスの博物館に所属するV・ディーパック（V. Deepak）氏である。著者らによると、これはインドにおける過去10年間で単一の出版物に記載された脊椎動物種数としては最多となる。

これら13の新種のうち、6種はアルナーチャル・プラデーシュ州、3種はメガーラヤ州、そしてアッサム州、ミゾラム州、ナガランド州、マニプール州からそれぞれ1種ずつ記録された。また、7種はアルナーチャル・プラデーシュ州、アッサム州、メガーラヤ州の保護地域で発見され、1種はナガランド州コノマ村の地域保護林で記録された。
「現在、Raorchestes属とPhilautus属に分類されるヤブガエルは、インド南西部の西ガーツ山脈に比べ、インド北東部での記録が乏しい。…本研究以前には、インドで82種のヤブガエルが知られており、そのうち15種は北東部地域に生息していた」と論文には記されている。

アルナーチャル・プラデーシュ州で記録された6種は、イーグルネストヤブガエル（Eaglenest bush frog）、アルナーチャルヤブガエル（Arunachal bush frog）、オオヤブガエル（large bush frog）、ディバンバレーヤブガエル（Dibang Valley bush frog）、ポインティノーズドヤブガエル（pointy-nosed bush frog）、イースタンヤブガエル（eastern bush frog）である。うち2種はナムダファ（Namdapha）トラ保護区から、1種はイーグルネスト野生生物保護区から、2種はメハオ（Mehao）野生生物保護区からそれぞれ登録された。

ナルプヤブガエル（Narpuh bush frog）、マウシンラムヤブガエル（Mawsynram bush frog）、ブーレンジャーヤブガエル（Boulenger bush frog）はメガーラヤ州で記録された。ナルプヤブガエルはナルプ（Narpuh）野生生物保護区で、マウシンラムヤブガエルは世界で最も雨の多い地域の一つであるマウシンラム（Mawsynram）で記録された。ブーレンジャーヤブガエルは、英国統治時代のインド両生類研究の権威、G.A. Boulengerにちなんで命名された。

バラクバレーヤブガエル（Barak Valley bush frog）はアッサムのバライル（Barail）野生生物保護区で、ウィロンクーレンヤブガエル（Willong-Khullen bush frog）はマニプール州、ラングトライヤブガエル（Lawngtlai bush frog）はミゾラム州ラングトライ（Lawngtlai）県、コノマヤブガエル（Khonoma bush frog）はナガランド州コノマ（Khonoma）村で記録された。
「両生類の鳴き声、遺伝学、形態学の研究は、インド・ビルマ地域における100年前の博物館収蔵品の状況を再検討することを示唆した」と研究者の一人は述べた。

この研究は、8州81地点（25の保護地域を含む）を対象とした大規模なサンプリング手法に基づいている。また、既知種の分布も改訂した。この研究の重要な点は、保全における3つの欠点、すなわちリンネの法則（種が失われる前に命名すること）、ウォレスの法則（分布を知ること）、そしてダーウィンの法則（進化的関係を示すこと）を克服したことにあるとしている。