日本で製パン技術を学んだ方が、プネーで日本式パンを作り続けている「Tokyo Bakery」というベーカリーがある。
「Tokyo Bakery」の公式インスタグラム
これまでは我が家から遠い西側、KothrudやBaner Roadにしか店舗がなく、なかなか試す機会がなかった。
ところが最近、友人のOさんが「Viman Nagarにもお店ができたらしい」と発見。
そこでシッダールタがさっそく、絶品チキンカツサンドと、私の大好物メロンパン(120ルピー)、アンパン、そしてシナモンロールを買ってきてくれた。
まず驚かされたのはチキンカツサンド。
少し冷めていたのに、むしろそのおかげでチキンのジューシーさが食パンにしっとりとなじみ、思わず「これは職人技!」とうなってしまった。
ラッピングペーパーが何気にカワイイ。
ほんのりオイスターソースのような風味も漂う。しかも、挟んでいるパンは日本の食パンそのもの。
やさしい甘みが柔らかなチキンカツのうまみを引き立て、しかも当地の食パン(Sandwich Loaf)にありがちな、ボロボロと崩れる感じもまったくない。
値段は1つ450ルピーとやや高めだが、かなり大きなサイズで、半分にカットしてくれるので2人でシェアするにはちょうどいい。
正直、日本の空港でおなじみの某「ま◯泉」のとんかつサンドよりもウマいと感じたほどだ。
続いてアンパン(130ルピー)。

小ぶりながら中身はぎっしり。餡のなめらかさと甘さのバランスに加え、ほんのり香るケシの実の風味が本格的だ。
これは、プーラン・ポーリー(Puran Poli)という餡入りチャパティ文化のあるマハーラーシュトラの人々にも、きっと受け入れられるに違いない。
最近のプネーでは、サワードウの黒パンや本格クロワッサンといったヨーロッパ系のパンが人気を集めている。
だが一方で、韓国や日本のパンを扱うベーカリーもじわじわと支持を広げている。
祖国を遠く離れて暮らすなかで、懐かしい「日本のパン」に出会える場所が身近にできたことは、何よりもうれしい。