ケーララ州で「生け贄」事件を受け、反迷信法案の必要性訴え
Posted on 08 Aug 2025 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh
画像はわたしの身近で遭遇した未確認飛行物体イン・インディアです。
ケーララ州政府は、過去5年間に黒魔術や呪術に関する訴訟が州内で合計38件起こされたと、ケーララ州高等裁判所に報告した。
38 black magic, sorcery cases registered in Kerala in past five years, HC told
「Kerala Yukthivadi Sangham(ケーララ合理主義者協会)」が、「超自然的な力」をうたって実施される有害な儀式を禁止。マハーラーシュトラ州とカルナータカ州でも同様の法律制定を求める公益訴訟(PIL)を起こしている。
この訴えは、パタナムティッタ(Pathanamthitta)県で夫婦を含む3人が、2人の女性を「生け贄」に捧げたとされる事件を受けて、2022年に提起された。
同団体は訴えの中で、新たな社会状況に基づき、立法勧告を含む報告書を2019年に政府に提出したと述べた。
「ケーララ州非人道的悪行、魔術、黒魔術防止及び撲滅法案(Kerala Prevention and Eradication of Inhuman Evil Practices, Sorcery and Black Magic Bill 2019)」は、勧告された法令の一つだったが、州はこれまで同法案の施行を試みていないと、同団体は主張している。
6月の宣誓供述書において、政府は法改正委員会の勧告に基づき、同法案を前述のとおり命名した草案を作成。審議の結果、閣僚評議会は2023年7月5日に同法案の成立を見送ることを決定した。
その後、同裁判所は州に対し、法律がない場合でも黒魔術や魔術の実践をどのように防止する予定なのかを明確に説明するよう命じた。
首席判事を筆頭とする合議体は、8月19日にPILを審理するよう命じている。
「Kerala Yukthivadi Sangham」は、1969年に設立されたケーララ州の合理主義団体である。
迷信、宗教的ドグマ、黒魔術、疑似科学などに反対し、科学的精神(scientific temper)と世俗主義、批判的思考の普及を目的として活動している。
同団体は、啓発キャンペーンや出版活動、PILなどを通じて、非人道的な儀式や迷信に対する法整備を求めてきた。
また、インド国内の合理主義団体の連合体である「Federation of Indian Rationalist Associations(全インド合理主義者連盟、FIRA)」に加盟している。
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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