クリケット界のスターが造る高級テキーラ

 

Posted on 16 May 2025 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

インドにもテキーラの原料で作るスピリッツがあることを初めて知りました。



クリケット選手のユウラジ・スィン(Yuvraj Singh)氏が手がける高級テキーラ・ブランド「FINO」の紹介記事を見かけたので抄訳したい。

Yuvraj Singh on his appreciation for Tequila, and the craftsmanship behind his spirit brand, FINO

インドのスピリッツ市場において、「FINO」は2025年2月に米国でデビューし、現在はインド国内の一部店舗で販売されている。
スペイン語で「素晴らしい」という意味を持つと同時に、「失敗は許されない」という意味も含まれている。

「blanco」、「reposado」、「anejo」、「rosado」といった種類があり、テキーラ発祥の地であるメキシコ・ハリスコ州の高地にて製造・瓶詰めされている。

「FINO」は友情から始まったブランドである。
スィン氏と、10年来の友人であり共同創業者でもあるパルーン・チャダ(Paroon Chadha)氏との絆から生まれた。

パルーン氏は、4年にわたる研究開発の末に誕生したFINOが、いかに贅沢なテキーラであるかを説明する。
そのフレーバーは米国市場のみならず、インド市場にも照準を合わせている。

テキーラはメキシコにて原料を収穫し、発酵・蒸留され、さらに樽で貯蔵・熟成される。
スィン氏によれば、例えば「reposado」は、インド産のスパイスを樽のライニングに浸透させることで、テキーラに独特の風味を与えているという。

テキーラは100%ブルーアガベ(blue weber agave)から作られ、添加物は一切使用されていない。

FINOは、テキーラの町に近いハリスコ州の高地にて製造されている。
この土地はミネラルを豊富に含む赤土に恵まれており、原料である多肉植物アガベに独特の風味を与えている。

スィン氏によれば、アガベはレンガ造りのオーブンで72時間じっくりと焙煎され、深みのある本格的な味わいに仕上げられている。

「FINO」は、「blanco」が国内の免税店にて1万3,900ルピーから販売されている。

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参考: インドで生産されている「テキーラ風」アガベ・スピリッツ

メキシコ以外では「テキーラ」と名乗ることはできないが、インドでも高品質なアガベ・スピリッツが製造されている。
代表的なブランドは以下の通り。

1. Maya Pistola Agavepura(マヤ・ピストラ・アガベプーラ)
デカン高原産の野生アガベ(アガベ・アメリカーナ)を使用。
ポットスチルで2回蒸留し、バージンオーク樽やバーボン樽で熟成。
種類: ホーベン、レポサド、アニェホ、ロサなど。
アルコール度数:約37.5%〜40%。
販売地域: ゴア、マハーラーシュトラ、デリーなど。

2. DesmondJi(デズモンドジー)
2011年設立のAgave India社が運営。
デカン高原のセミワイルド・アガベを使用。
アーンドラ・プラデーシュ州に蒸留所を持つ。
製品は100%アガベスピリッツのほか、マフアやサトウキビ由来のリキュールも展開。






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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