ラテアート世界大会へ、インド代表はアフサール氏とRoastery Coffee Houseの精鋭チーム
Posted on 10 May 2025 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh
デリーやラクナウ、コルカタなどにチェーン展開しているスペシャルティコーヒーショップなんだな。
ことし3回目となる「インド国際コーヒーフェスティバル(National Latte Art Championship 2025)」で開催された「ラテアート・チャンピオンシップ(National Latte Art Championship 2025)」では、優勝したモハメド・アフサール(Mohammed Afsar)氏を筆頭に、そのチーム計5名が上位を独占した。
Latte Art Champion 2025 hails from Roastery Coffee House
チームは「Roastery Coffee House India」の「National Coffee Mentor」を務める。
今後は、6月にスイスのチューリッヒで開催される「ワールド・ラテアート・チャンピオンシップ(World Latte Art Championship)」出場に向けて調整を続けていく予定である。
アフサール氏によると、ラテアート・チャンピオンシップの審査基準は、作業台のセッティング、清潔さ、整理整頓、ドリンクの説明、抽出方法、温度、テクニック、そして最後にラテアートそのものまで、あらゆる要素が審査対象となるという。
「今回のラウンドでは、世界の現状を反映したデザインを選びました。」
コンテストには、様々な都市から腕自慢のバリスタが参加し、3~4ラウンドを経て決勝に進出した。
ラテアートに加え、バリスタはコーヒーへの理解度も問われる。
アフサール氏が脚光を浴びるのは、今回が初めてではない。
2023年の第1回チャンピオンシップ開催時には優勝、2024年には準優勝を果たしている。
そのキャリアは、2017年にインドに古くからあるコーヒーチェーン「カフェ・コーヒー・デイ(CCD)」のサーバーとして始まった。
「仕事を探していた私は、CCDに採用されたことで運命が変わったのです。店で働きながら、サービス、コーヒーの淹れ方、そして顧客体験について学びました。それらが私のコーヒーへの好奇心を掻き立てたのです。」とアフサール氏は語る。
その後、スペシャルティ・コーヒーに関心を抱き、コーヒーへの理解を深めようと、2022年にデリーの「Roastery Coffee House」にバリスタとして入社した。
コーヒーに関して正式な教育を受けていなかったため、実務とたゆまぬ練習で腕を磨き続けてきた。
「コーヒーショップで働く誰もが、ラテアートを描きたいと思うかもしれませんが、それはカップの中に白鳥やバラを描くだけではありません。コーヒーの抽出具合によっても、幅広いニュアンスが出せるのです。」
アフサール氏は、こうした知識の数々は、同ロースタリーのニシャント・シンハ(Nishant Sinha)氏による指導のおかげで身に着けたという。
情熱、根気、そして強い労働倫理をもってサーバーから全国チャンピオンへと上り詰めたアフサール氏の道のりは、優れたコーヒーを淹れるには良い豆だけでなく、情熱も必要であることを証明している。
世界選手権に向けて準備を進めるアフサール氏は、「インドを代表するからには、進化を続けるインドのコーヒー文化を世界に知ってもらいたいです。」と意気込みを語っている。
Roastery Coffee House Indiaとは
Roastery Coffee House Indiaは、インド国内でスペシャルティ・コーヒーの提供とコーヒーカルチャーの普及を目的として運営されているカフェブランドである。品質にこだわった自家焙煎のコーヒーを特徴とし、デリーやハイデラバードなどに店舗を展開している。バリスタの育成やラテアートの技術向上にも力を入れており、国内大会への出場や指導を通じてコーヒー業界に貢献している。
National Coffee Mentorとは
National Coffee Mentorとは、インド国内におけるコーヒー産業の発展と専門人材の育成を目的とした役職または称号である。主にバリスタや焙煎士に対して、技術的指導、競技会対策、キャリア育成などを担う存在で、コーヒーに関する知識と経験を備えた人物が就任することが多い。Roastery Coffee House Indiaでは、同役職が国内大会での指導やチーム構成において中心的な役割を果たしている。
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Yoko Deshmukh
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インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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