Nando's、プネー未進出の人気チキンチェーン

 

Posted on 26 Apr 2025 21:00 in ASKSiddhi独断うまい店 by Yoko Deshmukh

メニューの価格もインドに進出する米マクドナルドと同程度のものが多く、それほど高くない印象です。



昨日よりバンガロールを訪問し、本日のディナーは大好きなNando'sでいただいた。

Nando'sは、ポルトガルの味にインスパイアされた南アフリカ発祥のチェーンで、フライではなく直火焼き(フレームグリル)のPeri Peri Chickenを専門としている。

Nando's - Wikipedia

注文後、数種類のガラス瓶入りペリペリソースがテーブルに並べられ、辛さや風味を自由にカスタマイズできるようになっている。
チキン中心の料理が多く、ほぐしやすいように細かくカットして提供されることが多い。

インド的なマサラ風味ではなく、西洋的なスパイシーさが特徴で、提供スタイルは鉄板やグリルプレート、ボウルが多く、カジュアルながらプレミアム感も演出している。

2012年に10年以上ぶりにバンガロールを訪問した時には、Church StreetとBrigade Roadの交差するあたりに店舗があった「Nando's」。
外資系はマクドナルド以外は、スタバすらムンバイーのみかろうじてあったかなかったかの時代、食べやすいように細かく割いた(shredded or pulled)チキンとたっぷりの野菜が、マサラのまったく感じられないピリ辛な味付けで、鉄板料理として提供されることに大いに衝撃を受けた。

その後、デリーのコンノートプレイスや、ハイダラーバード、番外編ではシンガポールでも利用したことがある。
チェンナイでも見かけたし、公式ホームページを見てみると最寄りでナヴィー・ムンバイーまでは来ているようなのに、プネーには一向に進出する気配がないのは、なぜだろう。

プネーの消費者は新しい味に挑戦する傾向はあるものの、「Misal Pav」や「Veg Thali」など地元料理の根強い人気を背景に、強くローカライズされた(プネーリーまたはマハーラーシュトリアン)料理か、「JW Marriott」や「Ritz-Carlton」はじめ一流ホテル内レストランを筆頭に、明確に高級感のある体験に対してのみ積極的である。
Nando'sのPeri Peri Chickenは、マサラ風味が強くないため、幅広い層にはすぐに受け入れられにくい可能性がある。

またプネーにはグリル料理やフュージョン料理を手頃な価格で提供する独立系レストランが数多く存在し、地元の嗜好に細かく対応している。
この強力な地元競争の中では、固定されたグローバルメニューを持つNando'sが進出を決断するハードルは高くなる。

さらにバンガロールやナヴィー・ムンバイーなどの都市は、外国人居住者や海外からの旅行者が多く、Nando'sのようなグローバルブランドへの認知も高いため、より安全な市場と見なされる。
コスモポリタンな側面を持つとされるプネーだが、上記の事情もあり慎重を期していると考えられる。

同時に、外資系ドーナッツチェーンが、他の街にはある米「Krispy Kreme」でなく、カナダの「Tim Houton」である点も気になる。
 

ポルトガルつながりか、ブラジル青年の肖像などが店内アートで楽しめる。
Nando's in Brigade Road, Bangalore






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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