ガネーシャ祭りクライマックスでは案の定、騒音が規制を大幅に超過
Posted on 12 Sep 2022 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh
思い切り騒ぎたい気持ちはとてもよく分かるので、ひとまず拡声器とかスピーカーとか、爆音を生む文明の利器の使用をやめてみたらどうかな。
マハーラーシュトラ州郊外管理局(Maharashtra Pollution Control Board、MPCB)とプネー工科大学(College of Engineering Pune、COEP)の合同調査によると、新型コロナウイルス感染症関連の規制が2年ぶりに撤廃された今年のガネーシャ祭りは、最も盛り上がる最終日、9日のヴィサルジャン(Visarjan、ガネーシャが天界へ帰るため、祀った神像を海や川に流す日)に、騒音レベルが許容水準をはるかに振り切ったレベルに到達していたことを明らかにした。
At 105.2 decibels, Pune records noisiest celebrations on last day of Ganeshotsav
市内10か所で採取されたサンプルによるた平均騒音レベルは105.2デシベルに達し、2019年の86.2デシベル、2018年の90.4デシベル、2017年の90.9デシベルと過去に類を見ない爆音だったようだ。
MPCBのデータによれば、特に騒音が著しかったエリアはいずれも旧市街にあたるシヴァジー・ナガル(Shivajinagar)の97.19デシベル、シャニワール・ペス(Shaniwar peth)の94.32デシベル、ラクシュミー・ロード(Laxmi road)の96.12デシベル、マハートマー・プーレ・マンダイ(Mahatma Phule Mandai)の98.70デシベルなどとなっている。
環境森林省(ministry of environment and forests)が発表した騒音公害規則(Noise Pollution (Regulation and Control) Rules, 2000、2017 年に改正)によると、住宅地での騒音許容値は、昼間で55デシベル、夜間で45デシベルとなっている。
騒音の激しかった地域の住民たちは、「拡声器の絶叫音をはじめ、一部の建物は揺れるほどの騒音が昼夜問わず鳴り響き、悩まされた」と語っている。
そのせいもあり、この地域の住民を中心に、ガネーシャ祭りの期間中はプネーを離れ、近隣の避暑地などで過ごす人々も増えているようだ。
Families travel out of Pune to get away from dhol tasha noise during visarjan
ある人は、「年老いた母と妻、特に今年は乳児も含む娘たちを連れて、マハバレーシュワル(Mahabaleshwar)で過ごす」と話している。
プネー旧市街の住人にとって、ガネーシャ祭りは苦痛に満ちた拷問の日々でしかないようだ。
「通りに設置された無数のスピーカーがら、種々雑多な爆音が鳴り響き、家の中にいても自分の声さえ聞こえない有様だ。この期間はプネーから脱出するしかない」と嘆いている。
一方、マハバレーシュワルのホテル経営者協会(Mahabaleshwar Hotel Owners’ Association)では、「(ガネーシャ祭り終盤の)週末はたくさんのお問い合わせをいただき、客室も半数以上が埋まっています」と景気がよい様子をうかがわせた。
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Yoko Deshmukh
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インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
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