2017年も「博多で翻訳勉強会」①高橋聡先生「辞書を読む、訳語を選ぶ」

 

Posted on 24 Sep 2017 21:00 in ASKSiddhiのひとりごと by Yoko Deshmukh

今年は大きな心残りがあったので、来年も参加できたらいいな。



幸運なことに、様々な偶然と主催者の方々の善意が重なり福岡に一時帰国していたため、インド在住者でありながら今年も9月23日に「ももちパレス」で開催された「博多で翻訳勉強会」に参加した。

九州在住の翻訳者はフォロー必須!「博多で翻訳勉強会」ブログ

今年は午後からの開催だったため、午前中は仕事などをしながら過ごし、比較的ゆっくりと出掛けることができた。

開場時刻ちょうどに会場に到着してみると、既に場内はほぼ満席の状態で名刺交換をしている人々があちらこちらに見られ、並々ならぬ熱気にあふれていた。
福岡や九州にも、こんなに多くの仕事仲間がいるのかと圧倒された。
それもそのはず、「博多で翻訳勉強会」は今年は8月5日時点で満席になるほど、大変人気の高い勉強会なのだ。

高橋聡先生は、SNSの投稿やブログ記事などを通じて、辞書や訳語についてはもちろん、先日わたしが悩まされた「SDL Studio」をはじめとする翻訳支援ツールの最新情報やエラー情報など、翻訳者の悩みに寄り添う有益な情報発信をされているばかりか、翻訳業界へも様々な働きかけを通じた環境改善に取り組んでいらっしゃる。

高橋先生のブログ「禿頭帽子屋の独語妄言 side A」

高橋先生の投稿のおかげで、わたしは翻訳者にとっての「神」電子辞書ともいえ、現在は販売終了してしまったセイコー・インストゥルメンツ社製「SII ○○」の「PASORAMAモデル」を入手できたし、複数の辞書を串刺し検索できる「EPWin4」を導入したり、辞書・事典検索の「ジャパンナレッジ」の年間使用料2割引きを受けられたりして、翻訳業務環境がかなり改善した。

昨日の講義の中で、高橋先生は翻訳者にとって役立つ定番辞書を惜しげなくご紹介くださり、また訳語決定にあくまで慎重であらねばならないこと、そのための検索方法を、主にEPWin4の使い方を中心に、詳しくレクチャーしてくださった。
高橋先生の配布資料は家宝として大切に取っておき、さっそく活用したい。



高橋先生がお勧めくださった小学館の類語例解事典
 

また、講義中にご紹介されていた英語辞書学と応用言語学の専門家、関山健治(せきやま・けんじ)氏著「英語辞書マイスターへの道」は、27日のフライトでインドに戻るので今ならぎりぎり間に合うとばかり、講義後さっそくアマゾンで注文した。
高橋先生によれば、この書籍にも翻訳者御用達の有益な辞書がずらりと一覧されており、必携だという。

関山健治さんは、今年11月29日に東京・市ヶ谷で開催される、日本翻訳連盟の毎年恒例一大翻訳業界セミナー、「JTF翻訳祭」にもご登壇されるとおっしゃっていた。
なお高橋先生は今年の「JTF翻訳祭」の実行委員長を務められている。

明日は、遠田和子先生のご講義で学んだことをご紹介したい。






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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