昨今の紙面では、国内での砂糖価格の高騰を報じる記事が目立つ。
その背景について説明した記事を、「The Hindu」に見つけた。
Why is there a sudden increase in sugar prices? | Explained
砂糖の小売価格と卸売価格は、前年同期と比べて約40%上昇し、一部の州では50%に達している。
ウッタラーカンド、パンジャーブ、マッディヤ・プラデーシュ(Madhya Pradesh)、オディシャ(Odisha)など8州では、1キログラム当たりの価格が65ルピーを超えた。
8月23日時点では、オディシャが1キログラム67.4ルピーと最も高く、1週間前の55ルピー、1カ月前の50.78ルピー、2025年8月23日の46.89ルピーから急騰している。
野党が先週、この問題を取り上げたにもかかわらず、中央政府は価格上昇を抑えられていない。
野党は、サトウキビがエタノール製造に転用されていることが急激な価格上昇の原因だとも批判した。
一方、農民団体は、祝祭シーズンを前に大手業者が人為的に価格をつり上げていると主張している。
これに対し政府は、状況を注意深く監視しているとした上で、国内生産量が予想を下回っていること、祝祭シーズンを前にした需要増加、天候によるサトウキビ作物への被害、世界的な砂糖供給の逼迫、業界の一部による投機や買い占めなど、複数の要因が重なっていると説明した。
中央商工省(Union Commerce Ministry)は、2026年10月31日まで100万トンの砂糖輸入を認める通知を出した。
2025年8月23日の砂糖のインド全国平均価格は、1キログラム46.30ルピーだった。
しかし、2026年8月23日時点では34.92%上昇し、62.47ルピーとなった。
今年7月23日の価格は48.62ルピーで、30日間で28.49%上昇したことになる。
18の州・連邦直轄領で、前年と比べ40~50%の値上がりが見られた。
8月23日に1キログラム67ルピーと、小売価格が2番目に高かったウッタラーカンドでは、前年同日の価格は45ルピーだった。
アーム・アードミ党(Aam Aadmi Party)の党首Arvind Kejriwal氏は、サトウキビをエタノール生産に振り向けたことで砂糖の生産量が減少し、わずか17日間で砂糖価格を1キログラム当たり20ルピー押し上げたと述べた。
国民会議派(Congress)のJairam Ramesh幹事長は、E20政策を直ちに見直し、消費者がエタノールを含まないガソリンを選択できるようにすることを求め、「『傲慢なモーディー政権』の誤った判断によって、人々は高い食料費と高い移動費の両方を負担させられている」と追求した。
野党の批判に対し、中央消費者問題・食料・公共配給省(Union Consumer Affairs, Food and Public Distribution Ministry)は8月20日に発表した声明で、状況を注意深く監視しており、十分な砂糖の供給量を確保し、消費者向け価格を安定させるため、一連の対策を講じていると説明した。
また同省は、砂糖価格の上昇をエタノールに起因するものとすることはできないとの立場を示した。
「実際、エタノール向けに転用される砂糖の割合は、2022~23年度の約12%から2025~26年度には約9%へ低下している。さらに現在、国内で生産されるエタノールの約4分の3は穀物、特にトウモロコシを原料としている」と声明は説明している。
中央政府はまた、8月1日から11月30日まで、全国の砂糖販売業者に対して400トンの在庫上限を設定した。
9月1日からは、大口消費者についても、消費量15日分を超える砂糖の在庫を保有することが認められなくなる。
ウッタル・プラデーシュ州ラクナウ(Lucknow)にあるインド農業研究評議会(Indian Council of Agricultural Research、ICAR)傘下のインド・サトウキビ研究所(Indian Institute of Sugarcane Research)の主任研究員Lal Singh Gangwar氏は、「The Hindu」に対し、祝祭シーズン前後に砂糖の小売価格が10%程度上昇することは通常のことだと述べた。
同氏によると、西アジア(West Asia)での戦争に伴うディーゼルと肥料の価格上昇によって、今シーズンは農家と製糖工場双方の投入コストが上昇している。
「昨年、政府は、いかなる製糖業者もサトウキビの搾汁をエタノール生産に使用できないという上限を設けた」とも付け加えた。
マハーラーシュトラ州のサトウキビ農家で、全インド農民組合(All India Kisan Sabha)の指導者Ajit Nawale氏は、大手小売チェーンを優遇する中央政府の政策が、これほど急激な砂糖価格の上昇につながったと述べた。
同氏によると、政府の推計でも、国内では年間約3,200万~3,400万トンの砂糖が生産されている一方、国内消費量は約2,800万~2,900万トンとなっている。
「生産量の減少を価格上昇の原因とするのは間違っている。現在の砂糖在庫は約380万トンで、前年の420万トンを下回っている。少ないことは少ないが、小売価格を40%も急上昇させるほど大幅に少ないわけではない。今年の収穫と圧搾は9~10月にも始まる。したがって、不足分があったとしても十分に対応できる」と同氏は述べた。
その上で、祝祭シーズンを前に利益を最大化するため、買い占めや闇取引を始めた大手小売業者を、中央政府は取り締まることができていないと批判し、「これは詐欺だ。政府はこうした大手業者に対して行動を起こさなければならない」と憤った。

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