海藻がインドの食卓へ: コンカン地方で新たな可能性

 

Posted on 05 Apr 2026 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

つくづく、インドは機会の宝庫だよね。



主に西海岸のコンカン(Konkan)地方に生息し、重要な水中生態系を形成する800種類以上もの海藻は、これまで海岸に打ち上げられたものが拾い集められ、マンゴーやヤシの堆肥として利用されているだけだった。
その海藻が、食用として注目を集め始めているという話題を、「The Hindu」に見つけた。

India’s untapped ocean ingredient: The rise of native seaweed

ガブリエラ・デクルーズ(Gabriella D'Cruz)氏の経営する「The Good Ocean」は、食品グレードでトレーサビリティが確保された海藻をレストランに供給し、同時に、海藻採取者の生活水準を向上させている。

シンドゥドゥルグ(Sindhudurg)のボガヴェ(Bhogave)ビーチにある「Coco Shambhala」。
この店の料飲(F&B)マネージャーであり、自身もゴア出身であるスハス・マレワドカル(Suhas Malewadkar)氏によれば、海藻は現地の人々はもちろん、インドの食卓に上ることは一度もなかった。
「大半の人は海藻が食用になることさえ知らない」と語る。

地元の漁師たちと協力して料理人に食用インド産海藻を供給するのが、「The Good Ocean」だ。

ホンダワラが豊富にあり、小さな緑色の真珠のように群生する海ブドウ、扇状に広がるアミジグサ(dictyota)やウミウチワ(padina)、そしてリボン状に広がるコモングサ(spatoglossum)が見られる。

デクルーズ氏によると、ホンダワラはほとんどが寒天、カラギーナン、アルギン酸ナトリウムといったハイドロコロイドに加工される。

生の海藻は、これまで流通システムに存在しなかった。
同氏は、まさにこのギャップを埋めようとしている。
同社は食品グレードのホンダワラを1キログラムあたり1,920ルピーで販売している。

収穫された海藻は、丁寧に洗浄・乾燥処理され、涼しく乾燥した場所に保管すれば最長2年間保存できる。
天日干しではなく、除湿室で乾燥させることで、水分を除去しながら栄養素を閉じ込め、紫外線による劣化を防ぐ。

また、同社と提携している海藻採取者にとって、海藻食への関心の高まりは、より安定した生計手段を生み出すことにもつながっている。
海藻1キログラムあたり約100ルピーを稼いでおり、これはタミル・ナードゥ州沿岸部の一部で半乾燥海藻に支払われる1キログラムあたり14~15ルピーという価格を大幅に上回っている。

スハス氏によると、シンドゥドゥルグではウニは常食されている。
通常は炭火で炙って棘を焼き落とし、殻を割ってそのまま食べている。

「Coco Shambhala」では、ホンダワラを使用した海藻リゾットと、その日の朝に獲れたウニ、軽いバターソースで炒めたカニとリコッタチーズのラビオリなどを提供している。

創業者であるジャイルズ・ナップトン(Giles Knapton)氏はアイルランド出身で、「海藻はそのまま摘み取って、生のまま口にするのが常だった」と語る。

「Coco Shambhala」の宿泊客は、ウニ狩り体験と、その調理法を学ぶ体験に参加できるが、まもなく海藻狩りもプログラムに加わる予定だ。

ムンバイーでも、「Masque」や「Bar Paradox」のヘッドシェフを務めるヴァルン・トトラニ(Varun Totlani)氏をはじめとする料理家らが、アオサやホンダワラの一種(Sargassum swartzii)などの海藻を料理に取り入れ始めている。

このほか、ゴアではカクテルの材料として海藻を用いるバーも増えている。
 

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。\r\n\r\nASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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