アッサム州で希少カメ3種104匹を野生に放流

 

Posted on 01 Nov 2025 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

人間界が不穏になればなるほど、人間以外の生物たちの尊さが際立つな。



アッサム州で希少なカメ3種、計104匹の孵化幼体が先月27日に、寺院の池から85キロ離れたサイの生息地に移送され、放流された。

Raised in Assam’s temple pond, 104 turtle hatchlings released in rhino habitat

移送されたのは、クロソフトシェルタートル(Nilssonia nigricans)、インディアンテントタートル(Pangshura tentoria)、そしてガンジスソフトシェルタートル(Nilssonia gangetica)の3種である。
うちクロソフトシェルタートルは、インドに生息する28種のカメの中で最も希少な種である。

カメは、グワハティから西へ30キロ離れたハジョにある、1583年に建立された寺院の池で飼育されていた。
この寺院は、ヒンドゥー教の神ヴィシュヌの化身の1つであるハヤグリーヴァ・マダヴァを祀っている。
ヴィシュヌ神の10の化身の1つはカメと信じられている。

グワハティから東へ約55キロ離れたポビトラ(Pobitora)野生生物保護区のハドゥグ・ビール(Hadug Beel)で104匹の子ガメが放流された。

グワハティを拠点とする爬虫類専門の生物多様性保全団体「ヘルプ・アース(Help Earth)」によると、アッサム州はインドで最もカメの種類が豊富な州で、21種が記録されており、その多くが絶滅の危機に瀕しているという。

同州野生生物局によると、子ガメたちは長年の保護活動に基づき寺院で育てられ、野生に放される前にアッサム州立動物園で獣医師による検疫を受けたという。

「かつて国際自然保護連合(IUCN)によって野生絶滅と宣告され、現在は絶滅危惧種に指定されているクロソフトシェルタートルの回復にとって極めて重要だ」と関係者は述べた。

爬虫両生類学者によると、放流場所に選ばれたハドゥグ・ビールは洪水時にはブラマープトラ川とつながる、年中水のある湿地帯となっている。






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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