カーブルの食堂で繰り広げられる、炭火とガスの饗宴

 

Posted on 31 Oct 2025 21:00 in ASKSiddhiのひとりごと by Yoko Deshmukh

本日も引きこもりの筆者からお届けする、南アジアのYouTube動画おすすめです。



カーブルの人気食堂は、インドの田舎ならどこにでもありそうな、炭火とガスの両方が使える、タイル張りで間口がゆったりオープンな、ダバ風の店構えである。
 


サムネイルがなぜAI風なんだろう。


ナレーションや説明の類いはいっさいなく、ただひたすら、したたる肉汁の匂いが漂ってくるような臨場感あふれる調理の様子を映している。

働く人は全員、優雅な印象のペロン・トンボン姿の男性である。
そこに若干名の少年も混じっており、ダヒ(カード)の袋詰めや、できあがった商品の運搬などを担っている。

大量のビルヤーニーやチキン丸焼きカバブなどを料理していく。
チキンは文字どおり一羽を丸ごと、ヨーグルトとスパイスを混ぜたオレンジ色のマリネ液に漬け込んだものを串に刺し、中央に炭火をおこした炉の周りに円形に並べて、じっくりと焼く。
その様子は豪快で、それでいて細部に繊細な気配りや目配りを感じさせる。

ビルヤーニーは、カットするタマネギやトマトと、それを炒める油の量からして盛大である。
よく洗い清めた骨付きのマトンは、炊き込む前にまず油通ししている点も興味深い。

こうして大量の肉とコメを巨大な鍋で撹拌し、何重にも毛布をかけて密閉したうえで炊き上げる。
炭火とガスが織りなすダイナミックな調理シーンである。
仕上げに盛り付ける肉、ニンジン、干しブドウは、均等に入るよう工夫している。

見ているだけでお腹が鳴る、壮大な調理ドラマがそこにある。
 






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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