プネーのKalagram、PL Deshpande Gardenを会場にて9日まで開催中の手工芸品フェア、「Dastkari Haat」。
Dastkari Haat Samiti Brings Its Iconic Craft Bazaar to Pune’s New Cult
ムンバイーの「Saree Sakhiyaan」リーダーことAarti Kripps Kapoorさんからお誘いを受けて、ちょうど日本から訪プネー中だった母を伴い、冷やかしがてら行ってみた。
土曜日の午後ということもあり、会場内は多くの買い物客で賑わっていた。
11月に入ったというのに、依然として空模様の怪しい中ではあったが、そのためにかえって涼しく見て回れたかもしれない。


とは言え、あくまでメインの目的はAartiさんに会うことだ。
Saree Sakhiyaan公式インスタグラム
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SNSや「Saree Sakhiyaan」グループのWhatsAppでAartiさんはいつも見ていたから、人でごったがえす広い会場内の初対面でも、すぐに見つけることができた。
Aartiさんの当日のコーディネートは、「Kota Doria」と呼ばれるラジャスターン州産の薄手コットンのサリー。
繊細に透ける生地に、日没まもない空の色を溶かしたような、絶妙な蒼の染色が印象的で、パッルー部分をスカーフ風に首に結び、モノトーンのタンクトップとボレロ風ショートブラウスを合わせた透明感あるコーディネートが、彼女の雰囲気にもぴったりで、さすが上級者のこなれ感だ。
Aartiさんとともに、プネー在住の「Saree Sakhiyaan」仲間、MさんとRさんもいらっしゃっていた。
Mさんは、シンプルなコットンサリーを、プリーツを作らないシャープな着こなしで身に着けていて、まさに憧れの的だ。
Rさんは、フローラル柄の真っ白な化繊サリーのコーディネートが、クールビューティーなご本人のイメージにぴったりだった。
わたしは、お気に入りのSutaコットンのチェックサリーをオーバーサイズシャツに合わせたが、ひさしぶりのサリー活動だったため、ぎこちなさが否めなかった。
しかしそんなわたしを、3人は細かいことを一切言わず大げさなぐらいに褒めちぎってくれただけでなく、「毎日練習あるのみ」と励ましてくれた。
1時間足らずの短時間しか行動をともにできなかったものの、パーソナルなことをあれこれ聞かれるようなこともなく、話題はひたすらサリーや伝統布に対する情熱のみ。
チャーイをすすりつつ母にも通訳しながらの着物文化にも連なるサリー談義から、インスタグラム投稿用リール(Reel)撮影まで、ひさしぶりに学生のころに戻ったみたいに、何も気負わずただただ笑って過ごした。
インスピレーションの泉のような心地よいサリー仲間にこの日、出会えたことは、まちがいなくわたしの生涯にとっての財産であり、大切にしたいなと思った。
快く我々の写真を撮ってくださった来場者に感謝。
さて、そうしてわれわれがはしゃいでいるところに、子連れの若い女性が近づいてきた。
「サリーが好きで、ほんとうは普段から身につけたいが、特別な機会にしか手に取れずにいた。あなた方の堂々たる着こなしを見て勇気づけられたので、これから挑戦してみたい」と声をかけてきたのだった。
目の前で実際に、全く知らない他者を影響する瞬間に生まれて初めて遭遇し、心底感動したし、胸が熱くなったことは言うまでもない。
肝心の、会場内の手工芸品はあまり見て回れなかったものの、さらっと見ただけでもガムチャ製アパレルや藍染め、水彩風染色が特徴的な南インドのマルベリーシルクから、革細工や銀製品、陶器に至るまで、ところ狭しと多彩な商品が並んでおり飽きない。
会期はまだしばらくあるので、もしも興味のある方はぜひ足を運んでみて欲しい。
ちなみに、わたしがことし3月から入部している「Saree Sakhiyaan」では、リーダーのAartiさんを筆頭に、サリーを絆とする仲間たちが、日常的にサリーを巡るさまざまな情報交換をしている。
つい先日は、サリーを保管するのにちょうどよいケースをメンバーが募集しており、IKEAのこんな商品がおすすめに挙がっていた。

こうした活動に関心がある方がいたら、ぜひAartiさんのインスタグラムをフォローしてみて欲しい。
なお、「Saree Sakhiyaan」グループへの参加は「Meta」のメッセンジャーアプリ「WhatsApp」アカウントが必要となる。
コミュニケーションはほとんど英語なので、どなたでも楽しく情報交換できるだろう。
Aartiさんは、サリー愛あふれる書籍も出版している。
気になる方は日本からも購入できるので、ぜひ取り寄せてみてはいかがだろうか。
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