法廷闘争の末に実現: ムンバイーでパレスチナ連帯集会
Posted on 30 Aug 2025 21:00 in インドの政治 by Yoko Deshmukh
10日ほど前の話題ですが、このような背景があったことをいま、知りました。
今月20日、ムンバイーのアザド・マイダン(Azad Maidan)に数百人の活動家が集まり、イスラエルによるガザでの虐殺行為の即時停止を求める大規模な集会が開かれた。
Free Palestine: Slogans at Mumbai’s Azad Maidan demand end to Gaza Genocide
インド共産党マルクス主義派(Communist Party of India (Marxist)、CPI(M))が主導したこのデモには、複数の政党、人権団体、ジャーナリスト、芸術家、学生が参加し、パレスチナの人々との連帯を表明した。
この抗議活動は、ムンバイー警察がアザド・マイダンでの集会開催を繰り返し却下したことを受けて、数週間にわたる法廷闘争の末に行われた。
同党が率いる請願者たちは、抗議活動の開催許可を求めてボンベイ高等裁判所に申し立てた。
当初、裁判所は請願者たちを厳しく批判し、「(海外のことより)まず国内の課題に目を向けるべきだ」と述べた。
しかし、数回の審理を経て、裁判所は市民の憲法上の平和的集会の権利を認め、法と秩序が維持される限りにおいて集会を許可するよう警察に指示した。
集会では演説者たちが、イスラエルのネタニヤフ首相と国防相に対する国際司法裁判所(ICJ)の判決を引用し、イスラエルは戦争犯罪を犯し、ガザを恒久的に支配しようとしていると非難した。
ベテランジャーナリストのP・サイナス(P. Sainath)氏、映画監督のサイード・ミルザ(Saeed Mirza)氏、俳優のスワーラ・バスカル(Swara Bhaskar)氏をはじめ、複数の社会活動家が演説し、人道危機を終わらせるための世界的な行動を促した。
参加者たちは、「パレスチナを解放せよ(Free Palestine)」「ジェノサイドを止めろ(Stop the Genocide)」「赤ちゃんを殺すな(Babies Are Not Collateral Damage)」「インドは平和を支持する(India Stands for Peace)」「911でアメリカに起こったことは、パレスチナで24時間365日起きている(What Happened to America on 9/11 Happens in Palestine 24/7)」などと書かれたプラカードを掲げた。
集会には、学生、教師、医師、弁護士、ジャーナリスト、芸術家、労働組合指導者、そして一般市民など、幅広い人々が参加した。
主催者によると、この抗議行動はガザにおける「容赦ない爆撃、飢餓、そして避難」に対する団結した姿勢を示すものであり、より強力な国際介入を求めるものだった。
同党のシャイレンドラ・カンブレ(Shailendra Kamble)党首は、ガザ情勢を世界の地政学と結びつけ、「パレスチナ民間人に対する容赦ない爆撃、飢餓、そして避難に終止符を打つためには、持続的な国際的圧力が必要だ」として、アメリカの帝国主義が継続的な軍事支援と財政支援を通じてイスラエルの行動を助長していると非難した。
インド共産党マルクス主義派(CPI(M))とは、国内の共産主義勢力の中でも最大の会員数と選挙議席を有する政党で、インドの6つある全国政党の1つである。
1964年11月7日にインド共産党(CPI)から分裂、西ベンガル州においては、1977年から2011年までの34年間にわたって連続して政権を維持し、民主的に選ばれた共産党政権としては世界最長とされている。
ケーララ州、トリプラ州などでも長期政権を形成し、広範な影響力を持っている。
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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