創業140年超、パールスィー料理の名店「Dorabjee's & Sons」
Posted on 31 Jan 2025 21:00 in ASKSiddhi独断うまい店 by Yoko Deshmukh
かつてのように、こうした下町の老舗に入りにくいということがまったくないのは、鉄道駅近くで旅行者らしき客が比較的多かったからでしょうか。
本場で師匠のお墨付きを得た本物のサオジ(saoji)を日本で唯一、食べられる福岡の店「ミドリストア」の店主である隆志さんが、ナーグプルでの修行を終えて日本へ帰国する途上、プネーに立ち寄られた。
その隆志さんにお誘いいただいて訪れたのが「Dorabjee's & Sons」である。
「Dorabjee's」といえば、わたしにとってはプネー移住時からずっとある、輸入食材を豊富に扱うスーパーとして知っていたが、恥ずかしながらこの伝統あるレストラン「Dorabjee's & Sons」には一度も足を運んだことがなかった。
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注文したのはマトンおよびチキンの各種カツレツ(cutlets)、ダーンサーク(dhansak、各チキンとマトン)とブラウンライス(brown rice、ジャグリーでほのかに甘味をつけたライス)、そしてカスタード(custard、プリン)。
乾杯は隆志さんの妻推しの「Thumb Up」。
これで3名分たった1,380ルピーとは、時代錯誤も甚だしい安さだ。
わたしはマトンの獣味がどうしても苦手で肉こそ食べることができなかったが、これを煮込んだグレイビーは絶品で、あっさりとしたブラウンライスにピッタリだった。
カスタードは卵を使った厚みのあるどっしりした作りながら甘さ控えめ、卓上の塩を振りかけるとチーズケーキのような濃厚な風味になった。
給仕さんはさすがパールシー料理店らしく、注文内容をメモさえ取らずともすべて記憶し、そして間違いなくサーブしてくれた。
ひさしぶりに、旅人の気分でプネーの名物料理を楽しめた。
誘ってくださった隆志さんに感謝したい。

オペレーションにまったく無駄のない、記憶力抜群の給仕さんたちは健在。

メニューとカツレツ(チキンとマトン)

ブラウンライスとダンサーク(チキンとマトン)

必食のデザート。
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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