ケーララ州のベーカリーに伝わるインド最古のクリスマスケーキ

 

Posted on 25 Dec 2022 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

デコレーションのないシンプルな、フェニを使ったプラムケーキ、食べてみたいな。今ではインドでもこんな生クリームを使ったケーキがどこでも買えるようになりました。



BBCが、インドで初めてクリスマスケーキを焼いた菓子職人を紹介していた。

Kerala: The sweet story of India's 'first' Christmas cake

それは1883年11月のこと。
当時は英領統治下にあった沿岸部マラバール(Malabar)地方で大規模なシナモン・プランテーションを経営していたスコットランド人のマードック・ブラウン(Murdock Brown)という商人が、現在のインド南部ケーララ州にあった製菓工場、「Royal Biscuit Factory」を経営していたマンバリー・バプ(Mambally Bapu)氏に、クリスマスケーキを焼いてくれないか依頼したことが発祥とされている。
その時にブラウン氏がバプ氏に直伝したレシピが、今も受け継がれている。

ケーキの生地には、ブラウン氏が勧める当時フランス領だったマヘ(Mahe)から仕入れるブランデーではなく、カシューナッツの実を醸造した地酒を混ぜるなど、入手できた地元の食材だけを使って完成させた、クリスマスの特別なプラム入りケーキの味はすばらしく、ブラウン氏はおいしさのあまり12個も注文した。

この話を裏付ける公式な文書はないが、バプ氏の工場併設のベーカリーは、現在のターラセリー(Thalassery)に今もあり、秘伝のケーキはその後も4世代にわたって引き継がれ、クリスマス名物のひとつに数えられている。



 

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Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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