昨晩のモーディー首相会見での発表後、わずか4時間後の夜半から(少なくとも)21日間のロックダウン(自宅退避命令)に入り、すでに疲弊しているところに追い打ちをかけるように、出口の見えない日々が始まった。
発表を受けて不安な気持ちで床に着いてからも眠りは浅く、明け方には遠くで雷が鳴って若干の雨も降りだし、午後も同じく雷鳴と軽いにわか雨があった。
「インド名物」となっているオートリクシャーや車、トラックの騒音やクラクションは絶え、鳥や子供たちの遊ぶ声が聞こえる日々だ。
現時点で、プネーではアマゾンやフリップカートなどを利用したパントリーや日用品の配達サービスは停止している。
近年、急速に便利になったインド暮らしの万能感は、このオンラインショッピングの充実に大いに帰していたことを痛感している。
しかしロックダウン対策として各社まさに何らかの手を準備しているところだろうし、配達人たちの不安や健康のことも考えると、わがままは言っていられない。
それに、自宅退避し、時々生活必需品を買いに出歩ける人はいいが、路上生活や日々の衣食住にも事欠く生活をしている、その日暮らしの人々、難民の人々にとって、極めて厳しい状況だ。
今、さまざまな立場でインドに拘束されている、多くの方々と運命を共有している。
暗い話題ばかりで落ち込むが、こうしている間にも世界各地で超一流の頭脳が、新型コロナウイルスに人類がどう立ち向かうべきなのかを研究し続けていることも忘れてはならない。
こうした方々のおかげで、近いうちに何らかの光明が見えてくるはずで、同時に人類は、将来も地球と共存していくためにはどう生きればいいのかを考え続けるべきだと思う。
わたしは、少しでも明るい話題を探し続けることにする。
本日は、新型コロナウイルス(COVID-19)検査の費用を抑える方法を、インド工科大学デリー校(IIT-Delhi)が開発、プネーの研究施設(国立ウイルス学研究所、National Institute of Virology)で臨床サンプルに対して検証中、という報道だ。
Coronavirus | IIT-Delhi team develops cheap COVID-19 test
インド政府(保健省)は21日、医学研究評議会(Indian Council of Medical Research、ICMR)が発行したガイドラインに基づき、NABL(National Accreditation Board for Testing and Calibration Laboratories、インド試験所認定機構)によりRNAウイルスに対するリアルタイムPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)法の認定を受けた民間研究所のみ、新型コロナウイルス検査を許可すると発表した。
しかも検査費用は、1件当たり4,500ルピーを超えてはならないという条件つきだ。
これに対して、Vivekanandan Perumal教授が率いるIITデリーの研究チームは、「比較配列分析により、COVID-19にヒトコロナウイルスには存在しない固有領域があることを突き止めた。この固有領域を手掛かりに、COVID-19だけを検出できるかもしれない」として、この方法であれば大幅に安く検査を実施できると主張、NIVによる検証がクリアになり次第、大規模かつ迅速に展開していきたいと説明している。
なお、現状に何ら役立つ情報をご提供できていない「ASKSiddhi(アスクスィッディ)」なので、せめて「在ムンバイ日本国総領事館」より日々発信されている州内の状況や州政府による措置に関する最新情報を、今後はこちらにも転載させていただきたい。
※3月25日付けのメール、件名「インドにおける新型コロナウイルスに関する注意喚起(その24:25日0時からの21日間ロックダウンほか」
=== 以下、同掲題メールの転載 ===
●インド政府によると,3月24日現在のインド国内感染者の合計は469例(死亡10例)となっています。
●本24日,モディ首相は新型コロナウイルスに関する演説を行い,25日0時から21日間,インド全土においてロックダウンを行う旨発表し,インドに滞在する全ての人々に対し,自宅又は滞在先に留まるよう呼びかけました。
●なお,25日,27日,28日の日本航空便については,モディ首相の演説を受け確認した結果,インド政府は引き続き運航可能としています。
また,日本航空,全日空は29日以降の運航の予定を発表していますが,本日のモディ首相による演説による影響については,確認でき次第お知らせします。
●航空便の予定は今後の状況次第で変更となる可能性もあるところ,帰国を予定されている方におかれましては,最新情報の入手に努めてください。
●日本への帰国を予定されている方のうち,ビザが失効している方は,必ず出国までに延長手続きを済ませてください。
在留邦人及び短期渡航者の皆様へ
本24日夜、在インド大使館が管轄内の在留邦人あてに以下の領事メールを発出したのでお知らせします。
(前回(その23)の領事メールからの更新部分は下記1~4です。)
1 インド政府によると,3月24日現在のインド国内感染者の合計は469例(死亡10例)となっています。州ごとの内訳等は以下をご覧ください。
https://www.mohfw.gov.in/node/4904/
2 本24日,モディ首相は新型コロナウイルスに関する演説を行い,25日0時から21日間,インド全土においてロックダウンを行う旨発表し,インドに滞在する全ての人々に対し,自宅又は滞在先に留まるよう呼びかけました。
3 25日,27日,28日の日本航空便については,モディ首相の演説を受け確認した結果,インド政府は引き続き運航可能としています。
日本航空,全日空は29日以降の運航の予定を発表していますが,本日のモディ首相による演説による影響については,確認でき次第お知らせします。
出国予定のある方で出国予定日までにビザの有効期限が切れる方は,必ず出国までに延長の手続きを済ませて下さい。(なお,4月15日までの間に失効する査証の延長を希望する場合は,管轄する外国人登録事務所(FRRO/FRO)にオンラインで申請する必要があります。)
4 23日夕刻,デリー警察は,必需サービスの提供に携わる企業の職員について,デリー市内の移動に際して通行証(curfew pass)の携行が必要となる旨発表しました。デリー警察が発表した内容は以下のとおりです。
(1) デリー市内に所在する企業に勤め,必需サービスの提供に携わる職員について,所属企業はデリー警察が発行する通行証(curfew pass)を入手し,当該職員に携行させる必要がある。
(2) デリー外部に所在する企業についても,必需サービスの提供に携わる職員がデリーから通勤する場合,同様にデリー警察発行の通行証を入手し,当該職員に携行させる必要がある。
(3) それぞれの地区における警察窓口は以下のとおり。
1 グルグラム/マネサール
サウスウェスト地区警察(住所:DCP Office South West District, Nelson Mandela Marg, Vasant Vihar, New Delhi)
2 ファリダーバード
サウスイースト地区警察(住所:DCP Office South East District, Sarita Vihar, New Delhi)
3 ガジアバード
シャーダラ地区警察(住所:DCP Office Shahdra District, Shalimar Park, Bholanath Nagar, Shahdra, Delhi)
4 ノイダ
イースト地区警察(住所:DCP Office East District, I.P. Extension, Mandawali Fazalpur, Delhi)
5 ソニパト
アウターノース地区警察(住所:DCP Office Outer North District, Police Station Samaipur Badali, New Delhi)
6 バハドゥルガル/ジャッジャル
アウター地区警察(住所:DCP Office Outer District, Guru Harkishan Marg, Pushpanjali Enclave, Pitampura, New Delhi)
(4) 政府から必需サービスの提供を委託されている民間業者は,身分証及び政府からの証明書の提示をもって移動が許可される。
5 在留邦人,インドご滞在中の皆様におかれては,以下の点にご注意の上,最新情報の入手に努めてください。
(1)中央政府及び地方政府が感染予防のための措置を強化する方向にあり,制度が突然変更される可能性もありますので,十分注意して行動してください。
(2)在インド日本国大使館ではデリー及びその近郊にお住まいの在留邦人の皆様からの保健相談を受け付けるための窓口を設置しています。
jpemb-hokensoudan@nd.mofa.go.jp
ご利用に際しての詳細は,以前の領事メールをご覧ください。
(3)ご自身や周囲の人の感染予防のため以下の点にご注意下さい。
・アルコール系手指消毒薬または石鹸と流水による手洗いを頻繁に行う。目,鼻,口などに触れる前に手洗いをする。
・マスク等の確保に努め,咳やくしゃみがあるときはマスクを着用して鼻と口を覆う。マスクがない場合は,咳やくしゃみのときに口と鼻をティッシュなどで覆い,手洗いを行う。
(各種情報が入手できるサイト)
インド政府広報局ホームページ
https://pib.gov.in/indexd.aspx
インド保健・家庭福祉省公式ツイッター
https://twitter.com/MoHFW_INDIA
インド入国管理局ホームページ
https://boi.gov.in/
在日インド大使館ホームページ
https://www.indembassy-tokyo.gov.in/jp/index_jp.html
外務省海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/
厚生労働省ホームページ:新型コロナウイルス感染症について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
首相官邸ホームページ:新型コロナウイルス感染症に備えて
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/coronavirus.html
【問い合わせ先】
在ムンバイ日本国総領事館・領事班
電話(91-22)2351-7101
メール ryoji@by.mofa.go.jp
=== 転載終わり ===
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