インドでも運転免許証取得時に臓器提供の意思を表明可能に
Posted on 07 May 2018 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh
もちろん運転免許証を持っていなくても意思の表明は可能です。
今年はじめに、カルナータカ州で導入が始まった臓器提供意思のオンライン表明について伝えた記事を紹介した。
臓器提供の意思もオンラインで楽々表明:カルナータカ州 - ASKSiddhi
その際に、日本では運転免許証の裏に臓器提供意思を表明できる欄があることに少し触れたが、年間15万人を超える人々が交通事故で命を落としているとされる「交通戦争」ただ中のインドでも、ついに免許証取得時に運転者が臓器提供意思を表明できるようになったようだ。
「The Times of India」電子版が伝えた。
Organ donation up 4-fold in India, but still a long way to go - The Times of India
記事によれば、今年4月1日から新たにインドで免許を取得した9,000万人の運転免許証保有者のうち50万人あまりが臓器提供を希望する意思を表明、その数は以前の4倍ほどに増えたものの、まだ足りていないという。
運転免許証に臓器提供意思を表明するという様式の導入を呼び掛けていたのはギフト・ユア・オーガン財団(Gift Your Organ Foundation)というNGO団体。
財団は2012年から2015年まで、ベンガルール市内にある9つのRTOで、臓器提供に関する理解を求める意識向上活動を推進、6万2,000人の人々が臓器提供意思を表明した。
またムンバイーでも2013年に同様の活動を実施している。
ニティン・ガドカリ(Nitin Gadkari)道路交通によると、インド最大のソフトウェア会社のひとつ、タタ・コンサルタンシー・サービシーズ(Tata Consultancy Services:TCS)の協力を得て、交通事故犠牲者の器官をヘリコプターを使用して空輸し、必要とする人に届けるサービスを整備する計画がある。
これを可能にするため、全国のハイウェイを中心とした750カ所に、ヘリパッドなどの設備を行う用意がある。
臓器の提供に対する理解と協力は、今後インドで広く意識付けを行っていく必要がある。
記事によればインドでは、臓器提供に同意している人は100万人に1人に満たず、2005年の統計以来300万人もの人命が、必要な臓器の移植を受けられずに失われているという。
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
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