出社5回目、フラットに働くということ

 

Posted on 22 Apr 2026 21:00 in ASKSiddhiのひとりごと by Yoko Deshmukh

賢くて落ち着いていて頼もしい、これからの未来を担う若者たちのジャマにならないよう、しっかり仕事をしなきゃな。



5回目の出社。

先週、病欠だったメンバーも戻り、さらに外部ベンダーとしてプロジェクトに関わっているバイク好きのK氏も出社したことで、毎日オンラインミーティングではおなじみの顔ぶれが、ひさしぶりにオフィスに揃った。

とはいえ、全員が揃ったからといって、何か特別な出来事があるわけではない。
いつもどおり、静かに、淡々と作業が進んでいく。

それでも今日は、プロジェクト外の人々と話す機会がいくつかあった。

朝のティータイムには、同じく入社したばかりという男性と、停電や水管理など、インドの抱えるさまざまなインフラ問題について、「嫌になっちゃうねぇ」と、どこか力の抜けた調子で言葉を交わした。

デスクで作業をしていると、「ちょっと話したいだけ」という雰囲気の人たちが、2人ほど立ち寄ってくれた。
特別な用事があるわけでもない、こういう気軽なやり取りが、オフィスという場所のよさなのかもしれない。

ランチタイム。
最近はサンドイッチや果物を自宅から持参しているのだが、ノンベジを食べたいメンバーに誘われ、本日もフードコートへ向かう。

今まさに酷暑期を迎えているプネーでは、たとえ隣のビルであっても炎天下を歩くのはなかなか厳しい。
そのため、巨大なビル3棟の地下を走る駐車場を通って建物間を移動するという、少し変わったルートを取ることになる。

午後のティータイムでは、ひそかにショッキングなことがあった。
リーダー格の男性Aさん――ヒマーチャル・プラデーシュ州出身で、知的にも人間的にも成熟していると感じていた人物が、なんと2000年生まれの26歳だというのだ。

その流れで、日本語の通訳を担当しているバンガロール・オフィスのベテラン社員、Jさんの話題になった。
彼女がこの会社に入社したのは2005年とのこと。

「てっきり僕らぐらいの年齢だと思っていたけど、勤続20年以上にもなるなんて、実はすごいシニアなんだね」
そう言って周囲を見渡しながら驚くAさんの視線の先には、まさに「そのくらいの年齢」である自分がいるわけで、なんとも言えない気持ちになる※。

文化的な話題も少し出た。
日本のマンガやアニメ、あるいは韓国のドラマやK-POPに関心を持っている人は、このチームにはいないようだ。
「周りに夢中になっている人たちは確かにいたけど、自分はあまり興味がない」
そんな冷静な反応が返ってくる。

ただし、ヒンディー語吹き替えで放映されていた『クレヨンしんちゃん』や『ドラえもん』については、「なつかしい」と語る世代でもある。
これらは、まさに自分も子どものころ、日本で親しんできたアニメである。
同時に、Aさんたちと同年代にあたるシッダールタの姪たちが幼かった遠い昔のことを思い出す。
プネーから遠く離れた、マハーラーシュトラ州アコラに住んでいた彼らと、たまに行き来がある時には、「POGO」や「Cartoon Network」、「Nickelodeon」などのケーブルテレビチャンネルで放送されていたこうした日本発アニメを大喜びで視聴している姿があり、そのたびに、まったく同じ感慨を抱いたものだった。

さらにふと、前職のソフトウェア会社に就職したのも、ちょうど26歳のときだったことを思い出した。

あの頃も、周囲には魅力的な人が多かった。
同時に、自分の中では日々、いろいろなことと勝手に戦っていた気がする。

それに比べると、自分がメンバーよりも一回りどころか二回りも年齢を重ねていること、そして週1回のみ出社でメンバーとの関わりが適度に限定されていることもあり、ずっとフラットな気持ちで仕事やそれ以外の意思疎通と向き合うことができている。

こうした環境を与えてくれる会社というのは、あらためて考えると、そう多くはないのかもしれない。

だからこそ、この、つかの間の若いチームメンバーとの時間を、思う存分に楽しみたいと思う。

※それにしても、この瞬間に誰かがおもむろに「ねぇ、ところであんた何歳?」とか聞いてくる流れを予想して警戒していたんだけど、そんな失礼な質問をしようとする人が皆無なのも、メンバーらの教養の高さをうかがわせる。
 

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。\r\n\r\nASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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