ことし9月、Koregaon Parkの「KOPA」モールにオープンした、プネー初の「Apple Store」をようやく目にした。
とは言え、わたしは特段の「Apple信者」ではない。
新製品の発表に胸を高鳴らせるタイプでもないので、店舗の外側から遠巻きに眺めるだけにとどめた。

ガラス張りの店内には、「ジーニアス」とおぼしきスタッフたちが立ち働き、その国籍も多様に見えた。
さて、「KOPA」モールと言えば、フレンチ風カフェ&レストランの「Paul」である。

ちょうどプネーに来訪中だった母を連れ、名物の「French Onion Soup」を目当てに久しぶりに足を運んだ。
提供されたスープは、くりぬかれたサワードウパンの器にたっぷりと注がれている。
香ばしい皮に本格的コンソメスープがしみ込み、これだけで十分な満腹感がある。

さらにアボカドとキヌアのサラダと、フェタチーズとホウレンソウのカネロニを加えた3品で、ふたりで「ちょっと食べすぎたかな」と笑うほどの満たされ具合だった。


ここにトニックウォーター2缶を添えて、勘定は1,700ルピーちょっと。
値段だけを見るといかにも「外食インフレ」の時代だが、ゆったりとした空間で、ちょっとおしゃれな料理を楽しむひとときとしては悪くない。
KOPAの新しいApple Storeも、Paulの温かいスープも、変わりゆくプネーの今を象徴する光景である。