プネーに共存する2つの「Burger King」、決着は
Posted on 18 Aug 2024 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh
写真は2015年当時、近所のモール「Phoenix Marketcity」に「原告」がオープンした時の垂れ幕です。
プネーには、あのインターナショナルな「Burger King」が進出してくるずっと前から、「Burger King」を名乗るバーガー店があったのだ。
かつては、わが家の近所に「ABC Farm」という、チーズフォンデュの食べられるスイス風レストランや、当時のプネーではまだ珍しかった、パウンドケーキや無糖のカプチーノが楽しめる、おしゃれなカフェなどの集まるコンプレックスがあり、そこにも1軒あった。
現在は、「新市街」と呼ばれる「MG Road」の少し先、「East Street」店が元気に営業している。
プネー版「Burger King」のバーガーは、その名にふさわしくどでかく、しかも普通にビーフバーガーも食べられるとあって、よく通ったものだ。
何を隠そう、わたしは部類の「Burger King」好きなのだが、ことインドに関しては、インターナショナルなチェーン店にはビーフバーガーがなく、その他のメニューもさほど口に合わないので、あまり利用しない。
プネー在住でよかったな、と思うことのひとつである。
その、われらプネーの「Burger King」が、米拠点の「Burger King」との13年に及ぶ訴訟バトルに勝訴したとの話題を見つけた。
Pune’s Burger King wins 13-year-old legal battle against global giant
プネーの商事裁判所(commercial court)が8月16日付の判決で、世界的なファストフード大手「Burger King」社がプネー版「Burger King」(ややこしいな...)に対し起こしていた、商標権侵害、詐称通用、損害賠償/帳簿の改ざん、配達の禁止を含む店名の永久使用禁止命令を求めた申し立てを却下した。
判決の中で担当判事は、被告であるプネーの「Burger King」は、原告である米企業がインドで商標を登録するずっと以前の1992年から1993年にかけて、この商号と商標を使用していたと指摘、当時原告はインドに進出して折らず、商標の使用は合法かつ誠実であるとした。
原告は1954年に「Burger King Corporation」として設立され、現在は米国および世界100か国以上で1万3,000店舗を超えるチェーンを運営する。
同社店舗の97%は、独立したフランチャイズによって経営されている。
一方インドには2014年に進出、デリー、ムンバイーに続き、プネーに店舗をオープンしたが、それに先駆けた2008年、商標出願番号1209146(プネー版)の存在を知り、原告が2009年に被告に店名の変更を要請、被告が拒否したことから、長年にわたる法廷闘争が幕を開けた。
ちなみにプネー版「Burger King」は、イラーニー系経営である点も、因縁を感じさせる。
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Yoko Deshmukh
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インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
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