Netflixの「The White Tiger」が照らし出す「世界最大の民主主義国家」

 

Posted on 02 May 2021 21:00 in エンターテインメント by Yoko Deshmukh

話は逸れますが一昔前は、専属ドライバーさんと駐妻さんのアバンチュールの噂話を小耳に挟むこともよくあったっけ。



ネットフリックス(Netflix)で「The White Tiger」を視聴した。

The White Tiger (2021 film) - Wikipedia ※ネタバレ注意※

作中で「ホワイトタイガー」とは、「100年に1人の奇才」の比喩として使われている。
この物語は、自分をホワイトタイガーであると確信する男性を描いたものだ。



 

ヒンディー語がメインで英語は時々混じる程度であるものの、カテゴリーは「アメリカ映画」になっていた。
予備知識をまったく入れずに鑑賞した。

ずば抜けてシャープな頭脳を持って生まれたが、農村部の極貧ジョイント・ファミリーという出自がゆえに、インド社会がいまだ克服できずにいる、人権をまるで無視した慣習や激烈なカースト差別に縛られ、正当な機会が奪われ続けた青年が、貧困から抜け出し自らにふさわしい世界を築くために、犯罪にまで手を染めもがき続ける様子を克明に描いている。

主演のバルラム(Balram)役はアダルシ・ゴウラヴ(Adarsh Gourav)さん。
プリヤンカー・チョープラー(Priyanka Chopra)さんやラージクマール・ラオ(Rajkummar Rao)さんなどの並み居るビッグネームが共演しているというのに、バルラムはじめとして各々の出演者の個性が強烈かつ人格が迫真なあまり、霞んで見えてしまうほどだ。
インド在住歴が長く、義理家族はじめインド親族を訪ねて何度もマハーラーシュトラ州農村部を訪れたり通りかかったりしたことのあるわたしにとって、十分あり得る設定に見えてしまい、まったく笑えないし、楽しむというよりも考え込んでしまう作品だった。

また、作中はインドを訪問した中国の習近平国家主席に宛てて主人公バルラムが綴る電子メールの内容を軸に展開しているのだが、不平等で不公平で理不尽な場面で吐き捨てるように繰り返される、「これが『世界最大の民主主義国』の姿です」というフレーズと、インドが共産主義政権に傾いていく仮想世界を描いているのも興味深い設定だった。

Wikipediaによると原作小説があるようなので、すぐに「Amazon.in」(インド)で検索したがKindle版がない。

Tiger_ Booker Prize Winner 2008 Reviews & Ratings - Amazon.in

ところが「Amazon.co.jp」(日本)にはあり、しかも安価なのでさっそくダウンロードした。

Amazon _ The White Tiger_ WINNER OF THE MAN BOOKER PRIZE 2008 (English Edition) [Kindle edition] by Adiga, Aravind _ Literary _ Kindleストア

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なお、現状に何ら役立つ情報をご提供できていない「ASKSiddhi(アスクスィッディ)」なので、せめて「在ムンバイ日本国総領事館」より日々発信されている州内の状況や州政府による措置に関する最新情報を、今後はこちらにも転載させていただきたい。

=== 以下、同掲題メールの転載 ===
※4月30日付けのメール、件名「新型コロナウィルスに関する注意喚起(マハーラーシュトラ州における活動制限措置)(続報)」


●4月29日、マハーラーシュトラ州政府は、現在実施されている活動制限措置を5月15日(土)午前7時まで延長することを発表しました。
●上記期間中は、法により正当な理由なく外出することが禁止されます。従わない場合には、罰則が科せられることがありますので注意願います。
●マハーラーシュトラ州内都市間の移動等に関しては、警察が発行する許可証が必要となります。

1 4月29日、マハーラーシュトラ州政府は、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、現在実施している活動制限措置を5月15日(土)午前7時まで延長することを発表しました。

2 現在行われている活動制限措置の概要は以下のとおりです。
(1)     正当な理由がある場合を除き、公共の場所への外出を禁止する。
(2)     原則全ての事業所、公共施設を閉鎖し、業務・サービスを禁止する。
(3)     ただし、必要不可欠な業務(Essential Category:医療関係、食品関係、公共交通他)に従事する者の移動や活動に関することは除く。また、例外的な業務(Exceptions Category:政府機関、金融機関他)に従事する者の移動や活動に関しては、平日7時から20時に限り規制から除外する(人員は15%か5人までの多い方)。
上記に関する各規定の関係通知書については、下記をご参照ください。
【当館HP】
https://www.mumbai.in.emb-japan.go.jp/files/100184102.pdf

(4)     その他注意すべき事項
ア 全ての食品(野菜、肉、魚、卵等)の店頭販売は午前7時から午前11時までとする。
イ レストラン等については、デリバリー営業(午前7時から午後8時まで)のみとする。
ウ 店舗、モール、ショッピングセンターについては、必要不可欠な業務を除き閉鎖する。
エ 映画館、スポーツ施設、公共の場所(ビーチ、広場、公園等)、宗教施設、学校・大学、理髪店・美容室等や各種集会については閉鎖・禁止とする。
オ 公共交通機関(旅客機、鉄道、タクシー、バス)は必要不可欠な業務に含まれる。なお、オートリキシャは運転手と乗客2名まで。タクシー等については、運転手の他は乗車人員の半数まで。
カ 私用車両等の移動については、緊急事態、必要不可欠な業務もしくは正当な理由がある場合のみ移動を許可し、運転手の他は乗車人数の半数までとする。違反した場合は1,000ルピーの罰則を科す。 

3 マハーラーシュトラ州内で都市間をやむを得ない理由により移動しなければならない方は警察が発行する許可証を取得してください。許可証の取得は、オンライン又は最寄りの警察署に関係書類を提出することで取得できます。空港を利用する方については、許可証の取得は必要ありません。
外出しなければならない方においては、身分証明書や正当な理由を示す関係書類(航空チケットや旅券等)を携行していただき、必要に応じて提示できるよう準備願います。

4 インド政府は、外国人の入国制限の緩和に関するガイドラインを発表していますが、日本外務省はインドについて「レベル3:渡航は止めてください(渡航中止勧告)」の感染症危険情報を発出しています。緊急にインドへの渡航を検討されている邦人の皆様におかれては、その必要性や時期について、渡航の是非を慎重に再検討いただくよう、お願い申し上げます。

5 在留邦人、インドご滞在中の皆様におかれては、以下の点にご注意の上、最新情報の入手に努めてください。
(1)中央政府及び地方政府が感染予防のための措置を継続しており、制度が突然変更される可能性もありますので、十分注意して行動してください。
(2)ご自身や周囲の人の感染防止のため以下の点について励行願います。
・不要不急の外出を控える。
・外出時はマスクを着用する。
・密閉空間、密集場所、密接場面を避け、ソーシャル・ディスタンスを確保する。
・アルコール系手指消毒薬または石鹸と流水による手洗いを頻繁に行う。目、鼻、口などに触れる前に手洗いをする。

(各種情報が入手できるサイト)
インド政府広報局ホームページ
https://pib.gov.in/indexd.aspx
インド保健・家庭福祉省公式ツイッター
https://twitter.com/MoHFW_INDIA
インド入国管理局ホームページ
https://boi.gov.in/
在日インド大使館ホームページ
https://www.indembassy-tokyo.gov.in/jp/index_jp.html
外務省海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/
厚生労働省ホームページ:新型コロナウィルス感染症について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
首相官邸ホームページ:新型コロナウィルス感染症に備えて
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/coronavirus.html

このメールは、在留届にて届けられたメールアドレス及び「たびレジ」に登録されたメールアドレスに自動的に配信されております。

【問い合わせ先】
在ムンバイ日本国総領事館・領事班
電話(91-22)2351-7101
メール ryoji@by.mofa.go.jp

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https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/simple/delete
=== 転載終わり ==


☆本日の1曲☆

 






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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