プネーで、とっても楽しげな日印フットサル交流の夕べはいかが

 

Posted on 08 Oct 2017 21:00 in ASKSiddhiのひとりごと by Yoko Deshmukh

プネーで青春を謳歌しませんか。



先日プネーで、日本人とインド人が互いにフットサルをプレーしながら交流するという主旨の会を、ふらりと見学させてもらった。
モンスーンはとっくに終わっているはずのころだというのに、いまだに断続的な降雨のあるプネーだが、この日は奇跡的にも練習試合終了直後に雷雨に見舞われたものの、天候には恵まれた。 

この会は、プネーを拠点に日本とインドとの間の経済や産業、文化、教育などの交流を活発にしたいとの理念で活動しているNPO団体、「IJBC(Indo-Japan Business Council)」の呼びかけにより実現した。

IJBC(Indo-Japan Business Council)

実際には在留邦人の方々は毎週、フットサル交流会を開催しており、そこにインド人たちも混ぜてもらった形だ。

会場となったフットサル練習場は、バネル(Baner)にある「Freekick」。
決して広くはなく、むしろトイレ排水のニオイが若干気になる簡易練習場に、日本人とインド人が30人以上、詰めかけて、小さなコート2面はいずれも満員という感じだった。



 

わたしはフットサルもサッカーもあまり詳しいわけではないので、もっぱら観戦しながら、会場にいた同じく観戦組の人々との交流を楽しんだ。

インド人の参加者は、大学等で日本語を学習中の学生さんや、日本語ペラペラのインド人、日本とのビジネスに従事している人などで構成されていた。
そして日本人の参加者は、やはりプネーの大学へ社会学やヒンディー語などの留学に来ている学生さん、そして企業駐在員さんのほか、プネーでビジネスをしていらっしゃる方などが見えていた。

わたしは最近、プネーの大学「TMV(Tilak Maharashtra:Tilak Maharashtra Vidyapeeth)」に在学して日本語を専攻している、シッダールタの姪ラーダちゃんのおかげで、日本語学生や、同じ大学に留学しに来ている日本人の学生とお話をする機会が多い。
うちラーダちゃんと同窓の日本語学生こそ、まだ学習を初めて3カ月足らずということもあり日本語でのコミュニケーションが非常に限定的なのであるが、彼らの先輩にあたる2年目以降の学生は、かなりスムーズに会話できるようになっている者がいることに驚かされる。
「日本の漫画が大好きで日本語を勉強している」という男の子にも出会うことができた。 

日本人の学生とも、たくさんお話した。
どなたも、はるばるプネーまで勉学に来ることを選ぶような人たちだけあって、わたしの知る一般の日本の学生と顔つきがまったく違う。
どなたも礼儀正しいのは当たり前として、不便なプネー生活に不平を漏らすでもなく、前向きかつひたむきな姿が印象的だ。
将来のリーダーになり得る風格を備えていながら、時代の変化にはさらりと乗っていけそうな軽やかさがある。

ある人は、昨年サークル活動の一環としてバングラデシュのダッカで現地の子供たちのためのNGO活動に勤しみ、今年はプネーで社会学を専攻、来年にはインドのどこかでインターンとして経験を積む予定だと話してくれた。
また別のヒンディー語を学んでいる女子学生は、ヒンディー語映画を片っ端から鑑賞しており、気に入った作品については台詞まで憶え込んでいる。
彼女からはヒンディー語を教えてもらいたいぐらいだ。

巷で「日本人の若者は海外に出たがらなくなった」とか、「内向的思考になった」とか言われている世の中にあって、彼らは間違いなく日本を引っ張る存在になってゆくのだろう。
ここで出会えたことが幸運だったと言える日が、近い将来に来るかも。

さて肝心のフットサルであるが、前半にまさかの脚の骨折手当中を押して参戦していたインド人プレイヤーの方が、再び同じ個所を怪我するという痛々しい事故があったほかは、かなり臨場感のある活き活きとした試合模様を観戦できた。

ただ、せっかくインド人と日本人との交流を目的とした練習試合なのに、ベンチに戻った人たちが特に言葉を交わし合ったりしているようには見受けられなかったので、国別のチーム分けにしないで混成にするとか、もうひと工夫があったらよかったのかな、とは感じた。
とはいえ練習後には飲み会があったようなので、そこでじゅうぶんに盛り上がったのかな。

個人的には先述の通り、日本人は毎週のようにフットサルをしに集まっているということを聞くと、健脚の逞しい男性プレイヤー(注:女子プレイヤーも若干だが混じっていた)が、少年のようにボールを追いかけ、次々とシュートを決めていくのを、若い女の子たち(もちろんインド人女子も若干名だが混じっていた)が見守るという図式が、まるで大学時代のサークル活動を彷彿とさせ、懐かしいような甘酸っぱいような感慨に耽りつつ眺めていた。
そしてフットサル後には皆での飲み会も恒例という点も、年齢に関係なく「インドで青春謳歌」という感じで、なんだかとってもうらやましかった。
そういうプネー生活も、あるよね。
このフットサルのひとときを楽しみに、1週間の仕事なり勉学なりをがんばっているという人も、少なくないだろう。

なお会場には、IJBCメンバーでフットサル交流会を主催したオンカールさんが水やお菓子を差し入れてくれたほか、プネーに開店したばかりの和食お弁当店、「Your Bento」からサプライズで試食の焼鳥弁当やお豆腐弁当などが持ち込まれ、お腹を空かせた日本人の若い男性たちがまさに飛びつき、そして好評を博していた。
わたしも一口いただいたが、プネーではめったに食べることのできない優しい味で、ぜひ近いうちに友達を誘って注文したいと思っている。
 


ラーダちゃん学友の日本人学生と一緒に、会場に到着。
 


ピッチに集まる人たち。
 


参加した日本語学生たち。
この子たちは全員まだ1年生なので、とりあえず「まだまだです」が口癖。
 


オンカールさんが用意してくれたお菓子ボックス。
ちゃっかり自社の広告も兼ねているところが笑っちゃう。
 


ごめんなさい、せっかくの弁当がブレまくり。
 


偶然にもゴールの瞬間を動画で撮れた。





                



About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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