インド、音声通話・SMS専用プランの選択肢拡大へ

 

Posted on 25 Sep 2026 21:00 in インドビジネス by Yoko Deshmukh

いったんデータ通信の世界を知った人が、これを巻き戻すのには、相当な葛藤がありそう。



インド電気通信規制庁(Telecom Regulatory Authority of India、TRAI)が、音声通話・SMS専用プランの選択肢拡大を義務付けたとの記事を、「Business Standard」紙に見つけた。

TRAIは通信サービス事業者に対し、データ通信をセットにせず、音声通話とSMSのみに対応する、有効期間30日以下の料金プランを提供するよう指示した。
これにより、データ通信を必要としない消費者は、より手頃な価格で利用期間の短いプランを選べるようになる。

規制当局によると、2026年電気通信消費者保護規則(Telecom Consumers Protection Regulations, 2026)の改正に先立って実施した意見募集では、音声通話・SMS専用の特別料金バウチャー(Special Tariff Vouchers、STV)の選択肢が限られていることが明らかになった。
通信事業者が有効期間の長いプランを提供しているため、低所得層の消費者が利用できる手頃な選択肢が少なくなっていたという。

TRAIは通知で、(中略)低所得層の消費者が、自身のニーズや経済状況に応じて、より幅広い選択肢からリチャージ*できるようになるとしている。

今回の義務付けによって消費者の選択肢が広がる一方、特にデータ通信の利用量が少ないユーザーを中心に、1ユーザー当たり平均売上高(Average Revenue Per User、ARPU)に一定の圧力がかかる可能性があると、業界の市場関係者は指摘する。

通信事業者にとっては、データ利用量の少ない顧客の支出額を引き上げることが難しくなる可能性があり、データ通信容量、通信速度、ネットワーク品質、サービスなどによって各プランを差別化する重要性が高まる。

デロイト・サウスアジア(Deloitte South Asia)のパートナー兼TMT(テクノロジー・メディア・通信)業界リーダー、Rohan Lobo氏は、プリペイド契約が全契約の約90%を占めているため、1回当たりの支払額と同じくらい、リチャージの頻度が重要になると述べた。

■ データ通信を利用していないユーザーは推定2億人
■ 低価格帯の顧客が音声通話専用プランに移行する可能性
■ ARPUへの影響が予想される。2枚目のSIMの利用が増える可能性
■ データ通信から収益を得ることが難しくなる可能性
■ 今回の措置は、料金設定を事業者の裁量に委ねる「フォーベアランス(forbearance)*」に踏み込む可能性

*リチャージ: プリペイド式の携帯電話サービスで、料金を事前に支払って残高や利用期間などを追加・更新すること。
*フォーベアランス(forbearance): 通信料金などについて、規制当局が料金を直接設定せず、一定の規制の下で事業者による自主的な料金設定に委ねる考え方。
 

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。\r\n\r\nASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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