元独立の志士を父に持つアッサム州の女性、21世紀に突然の受難
Posted on 26 Nov 2023 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh
お父上の写真が見つからなかったので、仕えた方の役を演じるアーミル・カーンさんの画像です。
英領インドからの独立を勝ち取るために闘ったフリーダムファイター(自由の闘士)の娘が、3年以上の法廷闘争を経て、自身がバングラデシュからの不法移民ではなく、インド国民であることを証明したという事件があったことを知った。
Freedom Fighter's Daughter Proves Citizenship After Three-Year Legal Battle
アッサム州ボンガイガオン(Bongaigaon)県のセジェ・バラ・ゴーシュ(Seje Bala Ghosh)さんは、チャンドラシェカール・アザド(Chandrashekhar Azad)の側近として活動したディゲンドラ・ゴーシュ(Digendra Ch. Ghosh)氏の娘だ。
今月、外国人裁判所(Foreigners Tribunal、FT)が判決を命じた。
息子が数年前に亡くなり、同県で一人暮らしする73歳のゴーシュさんは「私の国籍に異議を呈することは、この国のために命を捧げた父の犠牲に対する大きな侮辱であり、今でも屈辱を感じている」と語った。
事の発端は、コロナ禍直前の2020年3月、FTからの通知を携えた警察官の一団が家宅捜索に訪れたことだ。
文字が読めなかったゴーシュさんが警察官に「何の罪を犯したというのか、教えてほしい」と言うと、なんとバングラデシュからの不法移民であるとの疑いがかけられていることを知った。
そこで同州のNGO団体、Citizens for Justice and Peace(CJP)のメンバーが、ロックダウン中からゴーシュさんに聞き取りを行い、法的支援を提供した。
同団体の弁護士によると、ゴーシュさんの父親は当時の東パキスタン(現バングラデシュ)での宗教的迫害を逃れ、1947年にアッサム州に移住した。
父の名前が国家国民登録簿(NRC)に掲載され、その後ゴーシュさんは1951年にマンガルドイ(Mangaldoi)県で出生した。
その後1954年に父Digendra Ch. Ghoshの名でパスポートが発行されていること、1958年から数年間、有権者名簿に載っていたこと、また母の名前は、マンガルドイ県の1962年の寄付伝票と1966年の有権者名簿にも記載されていたことなど、ゴーシュさん一家が1951年以前にアッサム州に住んでいたということを証明する少なくとも13通の正当な文書を作成したと述べている。
そうした証拠書類をもとに、FTはゴーシュさん一家が1947年にインドに移住し、滞在し続けていたことを認めた。
FTの命令によると、ボンガイガオン県の1989年、1997年、2005年、2011年、2020年の有権者名簿にゴーシュさんの名前が載っていたこと、1994年に同県委員会議長によって発行された父との関係を証明する書類を取得していたことが確認できたという。
それでもゴーシュさんは、外国人扱いされた屈辱を忘れることはできない。
「いかなる謝罪も受け付けず、神(クリシュナ)が正義を与えるだろう」と憤慨している。
本日最も読まれている記事
1 インドで人気の日本アニメは、このタイトル Posted on 15 Jun 2023
2 購入後半年で故障したフォッシルのスマートウォッチを巡る、意外な顛末 Posted on 16 Sep 2019
3 日本人と顔立ちがよく似た「セブン・シスターズ」北東部の女性、人種差別に立ち上がる Posted on 18 Mar 2017
4 アスファルトも溶ける!?猛暑のグジャラート州で人を飲み込む道路 Posted on 26 May 2016
5 インディラ・ガーンディー国際空港ターミナル3の様子、機内食、その他あれこれ:写真編 Posted on 13 Oct 2018
本日の練習
About the author
|
|
Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
|
User Comments