ロックダウン中も黙々と奉仕した人々を描いたムンバイーの作品
Posted on 20 Jun 2023 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh
あの日々を忘れることは、わたしも生涯ないだろう。
コロナ禍でのパンデミック最前線で働く病院職員らによる病院廃棄物の清掃や、自然環境保護活動家たちの苦闘を描写したドキュメンタリー映画、「Clean Up」が、ロサンゼルス映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞(Best Documentary)を受賞した。
Documentary on Mumbai's conservancy worker wins Los Angeles Film Awards
このドキュメンタリーでは、ムンバイー郊外ワルリ(Worli)出身の契約労働者が出演、新型コロナウイルス感染症の急拡大によりインド全土がロックダウンとなる中も、他の労働者とともに最前線で懸命に職務に当たる様子を映し出している。
コロナ禍初期には、ムンバイーでは各病院から日々、使い捨てのカーテン、シーツ、医療用グローブ、医療用ガウン、医薬品、マスクなど、人類史上かつてないほど膨大な量の医療廃棄物が発生、日々これらを回収する様子を追うことで、世界的問題を示唆している。
「コロナ禍のさなか、最前線と言えば医療従事者らを思い浮かべる方がほとんどの中、これほど重要な役割を果たしてきた人々について知られていることはほとんどない。巨大な都市の各病院からは、1日にゴミ袋1万個をゆうに超える量の廃棄物が毎日発生していた。こうした廃棄物を回収し、処分する人々の働きは、伝えるべき重要なストーリーだと感じた」、「Clean Up」の監督兼プロデューサーのヴァイシュナビ・ヴァスデヴァン(Vaishnavi Vasudevan)氏は語る。
ドキュメンタリーは、アカデミー理事会(Board of Governors of Television Academy Award)メンバーであり、著名なプロデューサーでもあるダニエル・バーマン(Daniel H Birman)が製作総指揮を務め、2020年から2021年にかけてのインドで新型コロナウイルス感染症の拡大ピークが第1波と第2波に達していた時期に、ムンバイーで撮影された。
カリフォルニア南部の1,150万件を超える契約者を対象に、「Spectrum News1」で放送される。
「Clean Up」ではまた、デオナール(Deonar)にある生物医療廃棄物焼却施設とその周辺に住む人々への廃棄物の影響も明らかにし、また、生物医学廃棄物焼却炉の移転を求める環境保護活動家らへのインタビューも紹介している。
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Yoko Deshmukh
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インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
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