あなたは買いますか?「インド製の日本車」がついに日本へ
Posted on 24 Dec 2015 06:00 in インドビジネス by Yoko Deshmukh
インドでは、日本のカーメーカー、自動車部品会社の駐在員さんたちも、大勢がんばっています。
*The photo from a copyright free space
「インド製のクルマ」と聞いて、どのようなイメージを抱くだろうか。
この国のことをよく知らない一般的な日本人には、「インド製」を「粗悪な中国製」などとイコールに捉え、なんとなく不安だ、すぐに走らなくなるのではないか、と、まことしやかに論じるような傾向が見られる。
だが、あなたの憧れる「メルセデスベンツ(Mercedes-Benz)」や「BMW」、「フォルクスワーゲン(VW)」の一大生産地はインド(特にわが街、マハーラシュトラ州プネが有名)になりつつあることを、ご存知だろうか。
さらに「ジャガー(Jaguar)」や「ランボルギーニ(Lamborghini)」、「ランドローバー(Land Rover)」の現オーナーは、インドの巨大財閥、「タタ(TATA)」である。
もしかすると、あなたの愛車のパーツは、大部分がインド製かもしれない。
インドは、クルマや関連部品の主要生産地であり、また市場なのだ。
そして我らジャパンのスズキ自動車もついに、史上初めて、インドで生産したハッチバック「バレノ(Baleno)」を来年1月から日本に「輸出」することになった。
スズキは、日本のカーメーカーとして最も早い1981年から、「マルチ・スズキ(Maruti Suzuki)」としてインド市場に参入、幾多の困難を乗り越え、まさに歯を食いしばって成長してきた会社だ。
このニュースは「Make in India」、すなわち「インドを世界の生産拠点に」と推進するナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相も、19日に首都デリーで開催された「印日ビジネス・リーダー・フォーラム(India-Japan Business Leaders Forum)」の場で言及、賞賛した。
同社によれば当初は年間2万~3万台のバレノを日本向けに輸出することを見込んでいる。
日本のほか、欧州の主要国であるイタリア、フランス、ドイツ、オランダ、ベルギー、デンマーク、スペインを含む、全世界100カ国への輸出を予定しており、インドを同車種の本格的な生産拠点として整備していきたいとしている。
日本には「国際化」を標榜しつつ、なぜかインドには疎い人たちがけっこういる。
そしてインドに住んでいるというと、すぐ「カースト制」や「ガンジス河」を持ち出し、また「やはり三食カレーですか?」ぐらいしか質問がない。
中にはインド人家族がいるわたしに面と向かって、「あなたはカーストで、どのぐらいの地位とみなされているのか」などと訊ねてくる人までいて、あまりの失礼と無知に頭を抱えてしまいたくなる。
同じアジアにあり、そして我々日本人の大好きな「エコノミー」で頭角を現すインド。
基本的な最新状況ぐらいは知っていないと恥ずかしい。
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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