「The Hindu」電子版で、インドの外食産業における高級ベジタリアン・レストランの急成長について紹介する記事を見つけ、昨今の生活の中で痛感しつつあることと照らし合わせ、中間層(Middle Class)以上の収入を得るインド人たちの購買力に思いを馳せている。
No meat, big money: Inside India’s lucrative boom in upscale vegetarian dining
記事中では、バンガロールの移動日本式パン店「Fillo Bakes」のような、卵を使わないことによる独特のチャレンジに直面するメニューもあると述べられているが、わたしのこれまでの経験から、プネーにずっとある老舗ベジタリアン・イタリアンである「Little Italy」や「Dario's」といったアップスケールな店の料理は、そう言われなければまったく気にもしないような、本格的な味わいである。
それでも、記事中で紹介されていた「OMO」のテーブル当たりの平均支出額が6,000~1万ルピーというのを見て、いまインドの都市部における高級ベジタリアンの価格ってどういうことになっているのか、ChatGPT先生に聞いてみた。
すると、飲食店予約・情報サービス「District」に掲載されている価格によれば、主要都市の比較的高級なベジタリアンレストランでは、2人分の予算目安が2,000~2,500ルピー程度となっている店舗が複数見られた。
例えば、バンガロールの「Sattvam」は2人で2,000ルピー、「Street Storyss」は2,500ルピー、デリーの「Sattvik」は2,400ルピー、ムンバイーの「Burma Burma」は店舗によって2,200~2,500ルピーとなっている。
一方、記事中にもあったチェンナイの老舗「Eden」は2人で950ルピーと、比較的手頃な価格設定となっている。
いま、プネーでも少しいいお店に行くと、2人で4,000ルピーぐらいは軽くかかってしまうので、インドが安い国というのは一面では正しいが、他面ではまったく当てはまらない。
さらにChatGPT先生に、インドの中間層の所得水準を調べてもらった。
すると、全国共通の公式な所得基準が存在するわけではないものの、調査機関People Research on India's Consumer Economy(PRICE)が示す分類によると、中間層の世帯年収は50万~300万ルピー、月額にして4万1,667~25万ルピー程度と定義されている(なお、Periodic Labour Force Surveyによる全国の給与所得者全体の平均月収は約2万1,000ルピーとなっている)。
一方、2025年にインド証券取引委員会(SEBI)へ提出されたCurefoods Indiaの目論見書には、2024年の世帯所得を基準とする別の分類も掲載されている。
それによると、下位中間層(Lower Middle Class)の所得が年30万~80万ルピー(月額約2万5,000~6万6,667ルピー)、上位中間層(Upper Middle Class)が年80万~110万ルピー(月額約6万6,667~9万1,667ルピー)、高所得層(High Income Class)が年110万ルピー以上(月額約9万1,667ルピー以上)となっている。
同じ1,000ルピーという食事でも、世帯月収によって家計への負担が大きく異なる。
したがって、高級ベジタリアンレストランの成長を論じる場合、単に「中間層が拡大している」というよりも、都市部の上位中間層や高所得層の購買力が大きなカギを握っていると考えられる。

ASKSiddhiは、Noteでも記事をアップしています。
今後メンバーシップを利用した企画なども考えていますので、
よろしければフォローしてみてください。