インドでフランスの食文化を広めて15年、仏政府がシェフに勲章

 

Posted on 16 Oct 2026 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

ポンディチェリまで行かなくても本格フレンチが食べられる街、それがバンガロールなんだね。



15年前、Cafe Noir(カフェ・ノワール)*への就職をきっかけにバンガロールへ移住したフランス人シェフ、Amiel Guerin氏。

その後、「Amiel Gourmet」を創業し、現在は経営者である同氏が、フランス料理の普及に貢献した功績が認められ、フランス政府から権威ある農事功労章(Ordre du Mérite Agricole、Order of Agricultural Merit)を授与されることになった。

Bengaluru-based chef Amiel Guerin knighted by the French government

農事功労章は1883年以来、フランス政府が農業分野において卓越した功績を挙げた人物に授与してきた勲章で、農業大臣などの公職を通じて、あるいは自身の職業を通じて農業に顕著な貢献をした人物が対象となる。 
今回、同シェフには農事功労章のシュヴァリエ(Chevalier du Mérite Agricole、騎士)の称号が授与された。 
インドで活動するシェフがこの称号を授与されるのは、Priyam Chatterjee(プリヤム・チャタジー)氏*に続いて2人目となる。 
なお、英国とは異なり、フランスでは騎士の称号を授与されても「サー(Sir)」の敬称が付くわけではない。

フランスの農事功労章(Ordre du Mérite Agricole、Order of Agricultural Merit)は、1883年7月7日、当時のフランス農業大臣Jules Méline(ジュール・メリーヌ)によって創設された。 
この勲章には、シュヴァリエ(騎士)、オフィシエ(将校)、コマンドゥール(司令官)の3つの等級がある。 
原文ではシュヴァリエを最上位とし、次いでオフィシエ、コマンドゥールの順と説明されている。 
等級は、フランス農業の発展に貢献してきた年数などに応じて決まる。 
過去には、化学者のルイ・パスツール*、シェフのJacques Pépin(ジャック・ペパン)*、英国王チャールズ3世らもこの勲章を授与されている。

インド人シェフのPriyam Chatterjee氏は2019年に受章した。

今回のAmiel Guerin氏は、インドでこの栄誉を受ける2人目のシェフとなる。 
農事功労章は、緑と白のリボンにちなんで、親しみを込めて「ポロネギ(the leek)」という愛称でも呼ばれている。

Amiel氏は2019年にAmiel Gourmetを創業した。
同社は個人や企業のイベント向けにケータリングサービスを提供するほか、バンガロール市内でカフェを複数店舗、運営している。

メニューには、バゲットに載せたポークテリーヌ、ロブスターのコンフィ、野生キノコのヴォロヴァン(パイ生地を使った料理)などがある。 
デザートには、エクレアやミルフィーユといったフランスの伝統的な洋菓子を提供している。

Amiel氏への農事功労章の授与式は10月15日、バンガロールのフランス総領事館で行われ、在バンガロール・フランス総領事のMarc Lamy(マルク・ラミー)氏が勲章を授与した。

注: 

*Cafe Noir: 2010年にバンガロールの高級商業施設「UB City」に開業したフランス料理のカフェ・レストラン。パリのビストロを思わせる雰囲気の中、キッシュやサンドイッチ、エクレア、ミルフィーユなど、本格的なフランス料理や洋菓子を提供する。Amiel Guerin氏は同店の事業拡大に携わり、バンガロール市内での多店舗展開に貢献した。
*Priyam Chatterjee(プリヤム・チャタジー)氏: インド・コルカタ出身のシェフ。ベンガル地方の伝統料理にフランス料理の技法を取り入れた創作料理で知られる。2019年、インド人シェフとして初めてフランスの農事功労章シュヴァリエを受章した。
*Louis Pasteur(ルイ・パスツール): フランスの化学者・微生物学者。微生物による発酵の研究や低温殺菌法の開発、狂犬病ワクチンの研究などで知られ、近代細菌学の発展に大きく貢献した。
*Jacques Pépin(ジャック・ペパン): フランス出身の著名なシェフ、料理研究家。シャルル・ド・ゴール元大統領らの料理人を務めた後、米国を拠点に活動。料理番組や著書を通じてフランス料理を広め、1992年に農事功労章を受章した。
*チャールズ3世: 英国国王。エリザベス2世女王の長男で、2022年9月8日に即位した。皇太子時代から有機農業や環境保全、持続可能な農業の推進に積極的に取り組んできた。
 

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。\r\n\r\nASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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